当てはまっていたら注意!考えが甘い人の4つの特徴と直し方
- 考えが甘いってどういうこと?
- わたしの考えは甘いのかな・・・
- 人から「考えが甘い」と言われたらどうするべき?
「考えが甘い」とは、物事を深く考えておらず、今の状況や先のリスクを見通せない状態のことです。
考えが甘い人は、どこか楽観的で自分の都合の良いようにしか現状を見ず、問題や課題に直面した際に解決の方法がわからないため、周囲からも無責任にとられがちです。
今回は、考えが甘い人の特徴から、物事の本質を見極める思考方法を解説します。
甘い考えを改めるには、一つひとつの情報にていねいに向き合い、自分の決定や行動を振り返る習慣を身につけることが重要です。
考え方を見直し、自分自身への理解を深めることで、自分を大きく成長させるきっかけをつかみましょう。
「考えが甘い」の意味とは?
「考えが甘い」とは、現状を客観視できず、物事の道理や先のリスクを考えられない状態です。
現状を自分に都合よくしか受け止められないため、どの選択が正しいか、現状にどんなリスクが潜んでいるかを分析するのを苦手とします。
たとえば、待ち合わせに遅れることがわかっても「あの人は優しいから、少しくらい大丈夫でしょ」と自分の都合よく相手を見て行動していると、信頼を失ってしまいます。
「大丈夫」というのは、あくまで自分の希望的観測であって、人付き合いの基本の「約束を守る道理を無視すると、信頼を失う」というリスクを見通せていない行動です。
考えが甘いと、何事も自分の都合で判断しがちになり、視野が狭く、行き当たりばったりな行動をしてしまうでしょう。
考えが甘くなる根本的な原因
考えが甘くなる根本的な原因は、自分で考える力が弱いことにあります。
自分で考える力が弱い人は、「表面的な部分だけが対処できていればいい」と物事を深く見ようとしません。
さらに、自分の行動を正当化できる知識だけを鵜呑みにする「確証バイアス」がはたらくと、正しく分析することがより難しくなります。
特に下記のようなクセがある人は、自分で考える力が弱い可能性があるので注意しましょう。
- 自分に都合の良い情報だけで選択や決断をする人
- 親や他の誰かの意見に合わせて考えるクセがついている人
- 反対意見を無視しがちな人
- 疑問を持たない人
自分で考える力が弱いと、現状や物事の表面的な部分だけを受け取り、時には人の意見に流されるため、考えが甘い人と言われてしまうのです。
自分で考える力をつけるときは、ブレない軸を持つとよいでしょう。自分軸について、こちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
考えが甘い人の5つの特徴
考えが甘い人は、物事を深く考えることをめんどくさがる傾向にあります。
深く考える時間が短い分スピード感がある一方で、計画性がなく行き当たりばったりの行動になりがちです。
問題や課題にぶつかると、あっさり諦めたり先延ばしにしたり、周囲に無責任な印象を与えてしまうでしょう。
ここからは考えが甘い人の特徴を5つ紹介します。
考えが甘い人の特徴を知り、自分に足りないものは何かを考えてみましょう。
特徴①説得の場面で根拠が主観的
主観的とは、自分の考えや価値観を重視することです。
主観的であることは悪いことではありませんが、人を説得する際の根拠が主観的だと、「考えが甘い」と言われる傾向があります。
極端な例ですが、商品の色を決める場面で緑色をおすすめする際、AとBどちらのほうが説得力があるでしょうか。
- A:緑色が好きだから
- B:自社のお客さまへのアンケートで、80%以上が緑色を見ると落ち着くと回答したから
納得しやすいのは、客観的な根拠を伝えているBのほうです。
「好きな色だから、売れるだろう」というのは、主観的な考えですよね。
「緑色がリラックスできるのはわかるけど、自社のお客さまのどれくらいの人がそう思うのかな?」と質問され答えられなければ、「考えが少し甘いね」と言われてしまう可能性があるのです。
人を説得する際に、考えが甘い人は、主観的な根拠だけで物事を推し進めてしまう特徴があります。
特徴②自己評価が高すぎる
自分の能力や現状を過大評価する人は、考えが甘くなりがちです。
過去の成功体験から高をくくったり、状況を軽くみたりしていると、もしもの場合の備えが不十分になり、問題や課題に対応できなくなってしまいます。
「いつもギリギリの時間に家を出ても、電車に乗り遅れたことはないから大丈夫だろう」と高をくくっているよりも、もしもの場合に備えて10分早く出発する習慣があれば、忘れ物に気がついても取りに戻る時間があるかもしれません。
状況を軽く判断していると、イレギュラーの発生に気づいたときにはすでに深刻な事態になっていた、などということもあります。
自分の状況や能力を過信せず、「もしも」の場合も考慮した視点が大切です。
特徴③人のことを信じやすい
目で見たものや他人の言葉を鵜呑みにして疑わない人も、「考えが甘い」と言われるケースが多いでしょう。
「誰かが言っていた」「こう書いてあったから」などと、自分で確かめる行為を怠ると、トラブルの原因や相手の勘違いに気づけません。
与えられた情報を信じることは大切ですが、情報のもととなる根拠や意図は自分で確かめるクセをつけましょう。
よく確かめもせず「あの人がこう言っていたから」という行動は、相手に無責任と受け取られ人間関係にも影響します。
「なぜあの人はこう言ったのか」「あの人の指示は正しかったのか」とその人の言葉の意図を考え、必要な情報や正しい知識を自分で判断する思考が大切です。
人に流されやすい性格にお悩みの方は、こちらの記事をあわせてご覧ください。
特徴④めんどくさがり
簡単な解決策や手っ取り早い方法を選びがちな人も、深く考えることを避けている傾向があるので、考えが甘いと判断されるでしょう。
「深く考えていない」ということは、問題や課題を表面的にしかとらえていないということです。
日常生活でも、仕事でも、「考えるのがめんどう」で片付けてしまうと、根本的な原因や課題を解決できません。
考えることをめんどくさがり課題を先送りにし、状況や能力を軽く見続けていると、判断や対応が遅れる原因になります。
手間を惜しまず、状況や情報の意図を考える習慣が大切です。
特徴⑤責任感が足りない
「わたしじゃなくてもいい」「誰かが解決してくれるだろう」と、真摯に向き合うことを避けることも、考えが甘い人の特徴です。
行動や言葉に主体性がないので、周りの人からすると「何をしたいのか」「どうしてそうしたいのか」がわかりません。
さらに、主体性がないことで「行動や言葉に対し責任を持つ気はなさそう」と判断される可能性が高まります。
トラブルがあった際に、周りから「いつも他人事だよね」「指示が安直で無責任だよ」などと、よく言われる人は注意しましょう。
責任を持って、自分で考え動く力がないと、考えが甘い人と言われてしまう傾向があります。
ただし、何でもかんでも背負いこむ必要はありません。時には断ることも大切ですよ。
断り方に悩んでいる人はこちらの記事もぜひ参考にしてください。
今すぐできる対処法!考えの甘さを改善する3つの方法
考えの甘さを改善するには、情報の意図を明確にし、さまざまな意見から客観的に物事を判断する習慣を身につける必要があります。
情報の意図がわかれば物事への理解が深まり、一歩先を見すえた行動が自然にできるでしょう。
ここからは考えの甘さを改善する方法を、具体的に3つ紹介します。
自分の考え方の弱点を知り、甘さを克服する思考法を身につけましょう。
簡単に思考を変える方法については、こちらの記事をご覧ください。
方法①情報の裏付けを取る
考えの甘さを克服するには、自分の考えの元となる情報が信頼できるものか、偏った情報ばかり集めていないかをよく吟味しましょう。
情報を精査するなかで理解が深まり、誤った知識や古い情報に基づいた判断が防げます。
たとえば、キャリアアップのためにコーチングサービスを探す中で、次のような自分の都合の良いポジティブ情報ばかり集めるのは要注意です。
- 他人から「あのコーチングを利用した知り合いが良かったと言っていたよ」と聞いた
- ホームページで「自己実現をかなえた人多数」の掲載を見た
他人の口コミや、集客のための実績掲載など、表面上の情報に振り回されていると、実際に受講した際、現実とのギャップについていけなくなってしまう可能性があります。
- 実際に利用した人の話を自分の耳で聞く
- ホームページでカリキュラムを見て、キャリアアップまでのロードマップを確認する
情報を精査するのであれば、上記のように自分の力で情報を深掘りし、メリットもデメリットも自分で考え抜くことが大切です。
考えの元となる情報を確かなものに絞り込むことで、適切な判断材料を揃えましょう。
方法②他の人の意見を聞く
自分の中で情報の絞り込みが進んだら、他人の考えや経験を取り入れると、新たな視点で物事がみえてきます。
先ほどの無責任な口コミやうわさ話ではなく、実際の経験や体験談など、より実態に近い話を聞くことで、自分の考えの甘さを改め、理解を深められるでしょう。
コーチングサービスを探しているのであれば、実際の受講生の話を聞くことで、より実体験に近い感覚を知ることができます。
その人の経験や考えを取り入れ、自分の思い込みを捨て、不足していたら補うなど、自分の視野を広げる材料にしましょう。
しかし、他人の意見やアドバイスは、あくまで自分の考えを固めるための材料に過ぎません。
アドバイスに頼りすぎて自分で考えられなくなったり、選択に迷って自分の考えがあやふやになったりしないためには、「考えるのは自分」であることをしっかり自覚する必要があります。
方法③自分の考えの弱点を見つける
自分の考えが固まった段階で、一度批判的な視点で自分の考えを振り返りましょう。
「批判的」といっても、自分の考えをただ否定するのではなく、自分が抱くであろう「●●だからできない」の「だから」の部分を見直す作業という認識が大切です。
批判的な視点でみると、自分の考えの矛盾点や弱点が見つかり、修正できます。
たとえば、入会しようとしているオフラインのコーチングサービスは、「遠いから通いづらそう」という弱点があれば、以下の2点のような解決策を立てられます。
- 自宅から通いやすいサービスを検討する
- オンラインサービスに切り替えて探す
「遠い」という批判的な理由が弱点である場合、場所に関する条件を見直すことで、自分の考えの甘さを一つ克服できますね。
自分の情報の矛盾や弱点を改めて精査し、より精度の高い目標設定を目指しましょう。
考えが甘い自分を直したいときの注意点
考えの甘さを改善するときに注意したいのは、考え方のバランスです。
考えが甘い自分を直したいからといって、自分の考えを過度に批判したり、完璧を求めすぎたりすると、行動することに不安や恐怖を感じてしまいます。
考えの甘さを見直すための行動で、自分を否定してしまわないよう注意が必要です。
行動に対するリスクと、達成したときに得るものを天秤にかけ、自分にとって最良の判断を心がけましょう。
深く考えすぎてなかなか行動に移せないとお悩みの方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
考えが甘い人の末路とは?仕事やビジネスにおける悪影響
考えが甘い人は、仕事やビジネスの場面で周囲に次のような影響をもたらします。
- 仕事に対する意識が低く、生産性が低下する
- 「もしも」のイレギュラーを想定していないため、トラブルに対応できない
- 向上心に欠け、キャリアが停滞する
- 周囲から無責任ととられ、人間関係が悪化する
仕事の大小に関係なく、考えが甘いと適切な判断ができず生産性を下げたり、トラブルに対応できなかったりして周囲にも影響を及ぼします。
無責任な態度から、向上心がないととられ、キャリアアップも難しくなるでしょう。
考えが甘いと自覚しているのであれば、まずは目の前の業務にしっかり向き合い、自分が何をすべきかを深く考えることが大切です。
目の前のやるべきことを一つひとつていねいにこなすことで、気づきが増え、適切な判断力が鍛えられます。
考え方が甘いと言われ、成長していない自分に嫌気がさしそうになったときは、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
まとめ
今回は、考えの甘さを克服するための思考法について解説しました。
記事の内容をまとめていきましょう。
- 「考えが甘い」とは、現状を軽くみて先のリスクを深く考えられない状態のこと
- 考えが甘い人は、物事を自分の都合のいいようにしか見ておらず、問題や課題の根本的な解決ができない
- 考えが甘いと、生産性が下がり、キャリアや人間関係に悪影響をおよぼす
- 考えの甘さを克服するには、考えのもととなる情報を吟味したり、自分の考えを批判的な視点から見返したりすることで精度の高い目標設定を心がける
- 深く考えようとするほど、リスクばかりに気をとられがちだが、達成したときに得られるものとも比較し、判断するべきである
考えの甘さを克服するには、信頼できる情報から自分の考えを固め、客観的な視点でリスクを見直すことが大切です。
信頼できる情報を集め、いろいろな角度から物事を考え抜くことで、自分の考えに対し自信を持って行動できるようになります。
自分の中の甘さを克服し、自信を持った考え方や行動力を身につけましょう。