なぜ他人からの評価が気になるの?分かっていても気になる理由と心のブレーキを外す方法
- 変な奴って思われたくなくて、周囲に合わせてしまう・・・
- 周りの評価が良くないと、自分がダメな奴に感じる
- 他人からの評価に左右されない意思が欲しい!
心の底では「他人の評価なんて気にしても意味ない」と思っているのに、つい相手の顔色を気にしたり、相手の意見に合わせたり、無意識に我慢して、八方美人を演じてしまった経験はありませんか。
他人からの評価が気になり、無意識の我慢がクセになると、自分の可能性を自分で潰してしまうことになるので注意が必要です。
今回は、他人からの評価に左右されず、自分らしく生きるための具体的な方法を解説します。
自分らしく生きるためには、自分の価値観を大切にする思考を身につけ、小さなことからでも、自分の選択に従った行動を習慣づけることが大切です。
自分の価値観を見出し、自分自身にかけているブレーキを外しましょう。
他人からの評価とは?
普段の生活のなかで、「他人から評価されている」と感じるものには主に次の2つがあります。
- 成果に対する社会からの評価
- 個人の主観的な感想が大部分を占める評価
社会からの評価とは、仕事などで上げた成果や利益を判断基準にする評価です。
同じ職場の仕事でも、役割によって給料が違うように、会社という集団の中にいる以上、「評価」されることを避けては通れません。
給料や役職といった今後の人生や生活に大きく作用する部分にかかわるため、ある程度気になることは、仕方のないことでしょう。
一方、個人の主観を含む評価とは、「あの人はかわいい」「あの人にこの仕事は向いていない」など、主観に偏った感想です。
感想とは、相手の思ったことや感じたことなので、本来は「評価」とは言えません。
相手の言動を気にしすぎて、「感想」を「評価」ととらえていると、他人に合わせたり、自分を抑える原因になったりしてしまうので注意が必要です。
主観が大部分を占める他人からの評価は参考程度にとどめて、気にしすぎなくてよいでしょう。
「あの人の発言は、評価なのか、感想なのか」を見極められれば、他人からの評価を過度に気にしすぎることから自分を解放できます。
他人からの評価はどうでもいいと分かっていても気なる4つの理由
「本当は他人の評価はどうでもいいこと」と頭では分かっていても、その状況になるとつい相手に合わせてしまうのは、心のどこかで自信のなさや認められたい気持ちを抱えているためです。
自分の心を整理し、行動を変えるために、より詳しく自分の中にあるつい他人の評価を気にしてしまう理由を分析してみましょう。
理由①公的自己意識が高い
公的自己意識が高く、いわゆる自意識過剰になることが、他人からの評価を気にしすぎる原因のひとつになります。
自意識には、公的自己意識と私的自己意識の2つがあるので、会社でプレゼンをおこなう場合に抱える感情を例に簡単に説明しますね。
公的自己意識 | 周囲に自分がどう見られているか気にする意識 例)「上手に喋れているかな」「今のふるまいは変だったかな」 |
---|---|
私的自己意識 | 自分が抱えている感情や思考を気にする意識 例)「論理的に説明できたかな」「今の資料で伝わったかな」 |
例を見るとわかるように、公的自己意識が強い場合、自分が周りからどう見られているかが気になって、本来の「プレゼンの内容を伝える」ことが疎かになってしまっています。
対して、私的自己意識をしっかり持っていれば、自分の立ち振る舞いより、プレゼンの内容を伝えることにだけ集中できるでしょう。
他人からの評価を気にしないためには、公的自己意識と私的自己意識のバランスが大切です。
理由②自信がない
自分の考えや意思に自信がないと、自分の評価を他人にゆだねてしまい、他人からの評価が自分の評価と思い込んでしまいます。
自分の考えや行動が間違っている気がして、常に不安を抱えた状態なので、他人から言われたことやどう思われているかを基準に考えるクセがついてしまうのです。
しかし他人の評価は主観が強く、その人の気分で変動してしまう不確定なものですよね。
他人の評価に依存するほど、他人の感情に振り回される状態を作ってしまい、自分で自分を追い込んでしまいます。
自分の選択や判断に自信が持てなくて悩んでいるなら、こちらの記事もぜひチェックしてみてください。
理由③褒められることで自分の価値を感じている
他人からの「すごいね」「偉いね」と高い評価を得ることで、「自分は価値のある存在だ」と認識していることも、他人からの評価を気にしてしまう原因になります。
他人から褒められることで、自分を認識することがゴールとなってしまっていると、何をするにも「他人から良い評価が得られるか」を第一に考えてしまうからです。
さらに褒められることだけに囚われてしまうと、「自分を認めてもらいたい」「褒めてほしい」という承認欲求が強くなります。
認められたい一心から誰からも好かれようとしたり、相手に求められるまま、自分の理に反する行動をしたりすることで、他人からの評価や反応を得ようとしてしまうケースもあるでしょう。
他人の評価を基準に自分の価値を考えていると、他人の評価だけを気にするようになってしまいます。
理由④自分の立ち位置を確認したい
評価されることによって、優劣をつけたり、自分のポジションを確認したりするために、他人の評価に依存している場合があります。
なぜ依存するかというと、会社や集団の中でのポジションを決めることで、安心感を得るためです。
自分の立ち位置を確認するとは、本来は自分自身の掲げる目標に対して、自分が今どの位置にいるかを自己評価するものです。
しかし、ここで言う集団の中で立ち位置を決めようとすることは、集団の中の人と自分を比べて優劣をつけることを意味します。
人と比べることは、他人を軸にした考えの中から自分を見る必要があり、他人を気にしすぎる原因となるのです。
「つい人と比べてしまう」「人と比べていないと不安だ」という方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
他人からの評価は気にしない!心のブレーキを外す4つの方法
他人からの評価を気にしないためには、自分の考えや意思に向き合い、自分の意思に従った行動を積み重ね、自信をつけることが大切です。
自分の意志より他人の評価が先に立っているままでは、自分自身にブレーキをかけ、行動力や可能性をつぶしてしまうでしょう。
ここからは、他人の評価を気にせず、自分の意思で行動をするための方法を4つ紹介します。
方法①自己認識を深める
他人の評価を気にしなくなるには、自分自身に向き合い、自分の価値観や大事なものは何かを知るための、「自己認識」を深めることが大切です。
自己認識とは、感情や思い込みをとっぱらって、客観的に自分が見えていることを指します。
自己認識が高い人は、自分自身の理解度が高く、また「他人から自分がどう思われているのか」も正しく捉えられています。
つまり自己認識が高まれば、自分らしく自由に行動や選択ができ、過度に他人からの評価を気にする自分からも解放されるきっかけがつかめるのです。
自己認識には、価値観や思考、強みや弱みなどをしっかり把握する、自分自身の棚卸をおすすめします。
「自分はどんな人間か」「得意なことは何か」「どんなことが苦手か」一つずつ書きだしたり、信頼できる人に相談しながら、自分のことを分析してみてください。
さらに、自己認識が高い人には、「自分が思う自分」と「他人が思う自分」のギャップが小さい傾向があるので、周りの人に自分の評価をあえて聞いてみるのもいいでしょう。
自分や周りからの評価を正しく認識できていれば、自由な選択や行動がとりやすくなります。
現実と理想のギャップで悩んでいるなら、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
方法②心に余白を持つ
他人からの評価が気になる人は、自信のなさや思考のクセから、無意識に自分自身を追い込んでしまっているケースがあります。
心のブレーキを外すには、「みんなに好かれたい」「失敗は許されない」など、ガチガチに固めてしまっている考えを少し解放してみましょう。
たとえば失敗を思い返すときは、「誰だって失敗することはある」「失敗から学んだことを次に活かそう」などと、事実を正しく受け止め、認める姿勢が大切です。
誰でも失敗することはあり、世の中にはいろいろな考えの人がいて、全員に好かれることは難しいですよね。
認めてくれる人もいれば、認めてくれない人もいると、良い意味で諦めてみましょう。
心のブレーキを外すには、ひと呼吸おいてから考えることも大切です。
方法③他人からの評価は客観的に見る
他人からの評価を全く気にしないというのは、難しいですよね。
そんなときは、他人から評価されたときに、自分も他人と同じ気持ちにならないよう「事実」と「解釈」に分けて整理しましょう。
他人の評価には、「事実」とその人の中の「解釈」が含まれています。
「事実」に目を向け、「解釈」は参考程度に聞くことで、他人からの評価を全て真に受けず、客観的に評価を捉えることができるでしょう。
たとえば、先輩から「また同じ失敗をして・・・。ちゃんと分かってるの?」と言われてしまったとします。
ここでいう「事実」は同じ失敗をしたこと、「解釈」は「ちゃんと分かってるの?(分かっているか私は不安です)」ということになります。
全てを真に受けて、他人と同じ気持ちで不安になると、自分の考えや行動力にブレーキをかけてしまうでしょう。
事実は素直に受け止めたうえで、相手の解釈ではなく対策や改善点などを自分の力で分析することが大切です。
客観的な視点を持つ方法は、こちらの記事にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
方法④自分軸を持つ
他人の評価が気になりすぎる自分から脱却するなら、自分軸を持ち、自分の意思や考え方を中心に行動しましょう。
自分軸をしっかりと持つことは、自分を優先する思考や習慣を身につけるということだからです。
主観的な他人の評価に振り回され、一喜一憂する時間を減らせるでしょう。
さらに、他人から「やってみたら」と言われたことよりも、自分が「やろう」と決めたことの方が、納得した行動ができますよね。
自分を信じ、自分の価値観で物事をとらえることで、自然に他人の評価に影響されることなく、地に足の着いた考え方を持つことができます。
【注意】他人からの評価を気にしすぎる人がはまる思考のループ
他人からの評価に依存してしまうと、自分の意志より他人の思考を優先することがクセになり、自分の意志を自分で否定し続けてしまうリスクがあるので注意が必要です。
たとえば「あの人に変に思われたらどうしよう」と思うあまり、空回りして失敗が続いたら、「自分はダメだ」と負の感情に支配されてしまいますね。
すると、「ダメな自分が何をやっても、迷惑がかかるだけ」と、自分の行動に自信をなくしてしまうでしょう。
また、「これ以上失敗したら、さらに悪く思われるのではないか」という過度な不安を抱いてしまえば、行動を起こすこと自体が怖くなってしまう可能性も高くなりますよ。
他人の評価を気にしすぎるあまり、ネガティブなループに陥らないよう、日頃から自分の意思をしっかり問いかける思考に変換しましょう。
思考を変えるための具体的な方法は、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
まとめ
今回は他人からの評価が気になりすぎてしまう人に向けて、自分の心のブレーキを外す方法を紹介しました。
最後に、今回の内容をまとめます。
- 他人からの評価とは、成果に対する社会からの評価と、個人の主観的な評価がある
- 他人からの評価につい振り回されてしまうのは、自分に自信がなくて、他人の評価で自分の立ち位置を確認したいためである
- 他人の評価に振り回されず自分らしくいるには、自分自身を深く分析し、自分の意思や考え方を中心に置いた行動を心がける
- 失敗もきちんと受け入れ、次に生かすマインドでいれば、他人の評価に一喜一憂することはない
個人の主観を含む「他人からの評価」とは、不確定で一貫性のないケースが多くあります。
他人の評価を受けたときは、他人と同じ気持ちにならず、まずは「必要な事実」と「個人的解釈」に、自分の中でしっかり区切る習慣を身につけましょう。
この考え方が定着すれば、今よりもっと自分の意思や考えに素直になれますよ。