運営者プロフィール

矢嶋 美由希

株式会社Re Prism 代表取締役

累計1万人以上を指導してきた「強み覚醒」専門の心理コンサルタント。「才能を持ち腐れしている原石を見つけて、人生のブレイクスルーを経験させる」をコンセプトに活動しています。著書「ふだん使いのマインドマップ」etc

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【具体例あり】同調圧力に屈しない人になるための方法とシーン別の対処法

  • 職場で同調圧力を感じてツライ・・・
  • 多数意見に賛同してしまう自分を変えたい!
  • 同調圧力に屈しない方法はある?

同調圧力からくる不安や苛立ち、後悔からなんとか逃れたい、自分を変えたいと悩んでいる人は多いですよね。

どんな性格の人でも、同調圧力に屈しない人になることはできます。一つ一つステップを踏んでいけばよいからです。

この記事では今日からでも試せる、同調圧力に屈しない人になるための4つの方法を紹介していきます。

最後まで読んで、同調圧力に屈しない人になるヒントが得られれば、あなたが変化するきっかけをつかめますよ。

目次

同調圧力とは?

同調圧力とは、周囲と同じ意見、同じ行動をとるように感じるプレッシャーのことです。

たとえば冠婚葬祭のマナーや、「30までに結婚」「欠勤の連絡は必ず電話でする」などの一般論や会社の暗黙のルールも、同調圧力のひとつです。

そして、同調圧力を感じ、行動することを「同調行動」といいます

「みんなこうしているんだから、あなたも同じようにして」と圧力を感じ、周りと同じ行動をしたなら、同調圧力を感じて同調行動をしたといえるでしょう。

同調圧力や同調行動では、プレッシャーや行動の内容が正しいかはあまり関係ありません。

先ほどの「30までに結婚」は特に決まりではなく、人によって違う価値観であり、本来であれば周りに強いる内容ではないですよね。

内容に賛同する人が多く、否定する側に「賛同すること」「そのように行動すること」を強いれば、それは同調圧力となるのです。

なぜ日本人は同調圧力に屈してしまうのか?心理的な2つの理由

海外の人も同調圧力を感じることはありますが、特に日本人は同調圧力を感じやすく、屈しやすいと言われますよね。

では、なぜ日本人は「同調圧力に屈しやすい」と言われるのでしょうか。

日本人らしさであり良い面であると評価される特徴が関わっています。

日本人のどのような心理が同調圧力に屈する原因となるのか、詳しくみていきましょう。

理由①日本人は「和を重んじている」から

日本には、個人よりも集団や社会全体の調和を大切にする文化があります。

「和を重んじて行動する」ことが美徳であり、他と異なる行動をしたり、意見を主張することは「和」を乱すと嫌悪される傾向がありますよね。

和を重んじるとは、一人一人が納得して協力し支え合うことを意味することもあれば、周りに合わせて個人が我慢をすることを意味するケースもあります。

学校生活や家庭、会社で何となく存在している、「個人が我慢をして周りに合わせる」ことを良しとする傾向が、日本人の同調圧力に屈しやすい性格につながっているのです。

理由②「空気を読む」という考えが根強くあるから

日々の生活でやっている、空気を読むことも日本人が同調圧力に屈しやすい理由です。

日本人は誰に言われたわけでもなく、決められたわけでもないのに、空気を読むことで周りに合わせたり、迷惑をかけないようにしたりする傾向があります。

空気が読めないと、一般的にはTPOをわきまえない人、協調性のない人と嫌煙されてしまうからですね。

空気を読むことは日本の文化とも言われ、日本人は言葉にしなくても、その場の雰囲気を読み取っての言動が求められるケースが多いのです。

同調圧力に屈しない人になる4つの方法

同調圧力にはメリットもあるとはいえ、多くの人にとって慢性的なストレスの1つの原因となっています。

円滑なコミュニケーションといえない場合が多く、会社においては生産性の低下を引き起こす恐れがありますよ。

そこで、ここでは同調圧力に屈しない人になる方法を詳しく解説します。

方法①自分の意見や判断に自信を持つ

同調圧力に屈しない人になるためには、しっかりと自分の判断基準を持ち、自分の意見や選択に自信を持ちましょう。

同調圧力に負けず、「みんなと違うこと」を言うには、恐れない思考がポイントだからです。

「〜だから●●を選択した」という、自分の判断への自信は恐れに打ち勝つために大切な要素ですよ。

たとえば飲み会の席で周囲に合わせて無理にお酒を勧められても、自分の体調や明日のスケジュールに悪い影響があると、しっかり判断できれば断ることができます。

同調圧力が生じても、自分の意見や判断にしっかりした自信を持つことで、後悔しない選択ができるのです。

方法②小さなことから意思表示を始める

同調圧力に屈しない人になるためには、小さなことから意思表示を始めることも欠かせません。

同調圧力に屈しやすい人の特徴として、黙っていること、主張しないことがあげられるからです。

日頃から自分の意見を伝えることを意識しておけば、同調圧力を感じたときにも、自分の考えを言いやすくなるでしょう。

小さな意思表示からはじめて、円滑なコミュニケーションが図れるようになれば、同調圧力を避けやすくなります。

ただし、一方的に自分の意見を主張するだけでは、相手とトラブルになる可能性が高くなります。

相手との関係性を大切にして、丁寧に伝えてくださいね。

同調圧力に屈しない人になるためには、小さなことから自分の考えや気持ちを伝えるようにしてみましょう。

方法③自分がNGとするものの境界線をはっきりさせる

同調圧力に屈しない人になるためには、自分にとってNGなことをしっかり分析して、周りの人へ伝えていくのも方法のひとつですよ。

自分にとってネガティブなことや、自分の価値を下げてしまう行動などがはっきりしていれば周囲の言動に流されにくくなるからです。

たとえば「長時間の残業」をNGにするなら、無理に仕事を引き受けることはないはずです。「キャパを超えて残業になってしまうから」と自分で判断して、仕事を断れます。

同調圧力に屈しない人になるには、自分にとってこれはダメ、という境界線を知り、判断するための軸を自分のなかに持っておくことが大切です。

断るのが苦手で悩んでいる人は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。

方法④自分の味方になる人を見つける

周囲の人と違う意見を持ったり行動したりするのはやはり不安なものですよね。

同調圧力に屈しない人になるためには、同じような価値観を持っている人を見つけることも方法のひとつです。

2人、3人と増えれば、同調圧力にどう対処するのか、選択肢の幅を広げられます。1人では解決方法が思いつかなくても、味方がいればさまざまな案が出てきますよね。

同調圧力を感じてしまった際に、「自分を理解してくれている人がいる」ということは気持ち的にも、心強いでしょう。

同調圧力に屈しないためには理解し合える人、支えになってくれる人をたった1人でも見つけることが大切です。

【具体例で解説】職場における同調圧力の対処法

職場における同調圧力の具体的な対処法を解説します。

同調圧力が発生しやすい環境で、自分が働きかけて変化を起こすのは難しいですよね。

同調圧力への対処法では周りの人や環境を変えるよりも、自分の考え方を変えていくことが重要です。

また、これからも顔を合わせる上司や同僚と気まづい関係になるのは避けたいですよね。コミニュケーションを大事にし、言い方を工夫することも大切ですよ。

では、具体的な対処法を考えてみましょう。

例①他の人が残業していて帰りづらい場合

職場で、「周りがみんな残業するのだから、あなたも残るよね?」といった無言のプレッシャーを感じるケースは多いですよね。

自分の仕事が終わっているのだから気にする必要はないと考えていても、「私は帰ります」と言いにくい人もいるでしょう。

そんな時の対処法として、日頃から自身のアイデンティティを確立させる行動をすることがあげられます。

極端ですが、「Aさんはプライベートを大切にする人」と伝える行動を自分がしていて、周りからも同じ認識をされていれば、残業を断っても角は立ちませんね。

アイデンティティの確立までいかないとしても、「子供のお迎えがあるから」「定時に仕事を終わらせるために計画的に業務を進めている」など、日頃からコミニュケーションをとっていれば、理解を示してくれる環境も多いはずです。

例②異なる意見を持っていても意見しづらい場合

自分の意見は違うけど、大勢の意見とは違うから言い出せないといったシーンは、職場でも友人との会話でもよくありますね。

異なる意見をしづらい理由として、チームの調和を崩したくないという思いが影響していることがあります。

そんな時は、自分の意見の根拠を整理し、しっかりと伝えることが対処法です。

冒頭でお伝えしたように、同調圧力が発生する際、その内容が正しいかはあまり関係ありません。

極端ですが、間違ったことでも多数派が、同じ意見であることを強く求めれば、同調圧力が発生します。

さまざまな意見が出るからこそ、良いアイデアも生まれるものです。

意見に根拠があることも説明し、自分に自信を持って話すことが対処法になります。

例③有給休暇を取る人がいなくて休みづらい場合

有給休暇を取ることに対して「怠けている」と見られたり、「周囲に負担をかける」といった考え方が根付いている場合がありますよね。

「有給は労働者の権利だから」と考えられれば苦なく行動できますが、それを押し切る勇気がない人もいるのではないでしょうか。

そんな時の対処法が、自分が納得でき行動できる理由をつくることと、普段から周囲とのコミュニケーションを取っておくことです。

たとえば繁忙期や業務の締め切りに近い日を避け、早目に有給申請を出せば「周りに迷惑かも」という不安な気持ちを「早めに伝えてるし、忙しい時期は避けたから大丈夫」と軽くできますよ。

また、同僚が有給休暇を取るときに協力を惜しまないなら、自分の時も有給休暇を取りやすくなるでしょう。

有給休暇を取る人がいなくて休みづらい場合、周りの負担や自分の不安な気持ちを軽くすることが対処法です。

同調圧力のメリットとは?

  • ルールや規範が守られる
  • チームワークの向上
  • モチベーション維持につながる
  • 意見を言いやすくなる

このようなことが、同調圧力が適度に働くと得られるメリットです。

特にチームや部署などの集団において、お互いが周囲に合わせようとする気持ちが感じられる環境では、関係性の構築がしやすかったり、モチベーションを維持しやすかったりしますよ。

周囲の人と意見が一致しているのであれば、自分が周囲と馴染めているという意識とグループの一員という安心感も持てるでしょう。

同調圧力が正しい方向に向くなら、こうしたメリットが働くのです。

同調圧力のデメリットとは?

  • 新しい挑戦をしにくい環境になる
  • ハラスメントになる可能性がある
  • ストレスの原因になる

同調圧力が強くなると、個人の才能や能力をつぶしたり、認められなかったりするネガティブな環境ができあがってしまいます。

暗黙のルールで挑戦する気持ちや向上心に制限をかける環境は、チームの成長にも個人の成長にもつながりません。

さらに、「周りがみんなしているから」と、個人の尊厳や価値を考えずに行動することを強いれば、ハラスメントを生む結果につながってしまうでしょう。

このように、行き過ぎた同調圧力はデメリットとなります。

職場での孤独感に悩んでいるなら、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。

まとめ

この記事では、日本人が感じやすい同調圧力について解説しました。

最後にこの記事で紹介してきたことを、簡単にまとめます。

  • 同調圧力とは、多数派からの無言のプレッシャーのこと
  • 同調圧力にはメリットもデメリットもある
  • 空気を読み、和を重んじる日本人は同調圧力に屈しやすいと言われる
  • 同調圧力に屈しない人になるには、自分のアイデンティティの確立が大切
  • 日頃からコミュニケーションを大切にし、小さなことでも意思表示をすれば同調圧力に屈しない人になれる

きっとあなたも、周囲の意見に左右されにくくなり、同調圧力に屈しない人に変化していけますよ。

ぜひ今日から試して、自分らしさを保てる毎日を過ごしていってくださいね。

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