
嫌なことを引きずらないための気持ちの切り替え方法5選
- 嫌なことを引きずる理由とは?
- 嫌なことを引きずらないようにするには?
- 嫌なことを引きずりやすい性格と付き合うコツはある?
失敗してすぐに気持ちを切り替えられず、クヨクヨと落ち込んでしまうのは誰にでもあることです。
しかし、失敗を引きずり続けてしまうと、自分自身を否定をする機会が多くなり自信を失いやすくなりますよね。
嫌なことを引きずってしまう性格を変えたいと考えつつも、今さら変えられないと諦めている人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は嫌なことを引きずってしまう性格の人向けに、対処法を紹介します。
嫌なことを引きずりやすい性格の人の行動パターンや、性格と上手く付き合うコツを紹介しているので、自分を変えたいけれどきっかけが掴めず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
原因から考える!嫌なことを引きずる性格の人に見られる5つの行動パターン

世の中には、嫌なことがあってもあまり引きずらない人と、考えないようにしているのに引きずってしまう人がいますよね。
嫌なことを引きずる性格の人には、ネガティブな思考や感情を取り込みやすく、考え込んでしまうといった行動パターンが見られます。
ここでは嫌なことを引きずってしまう原因と行動パターンを詳しく紹介するので、自分に当てはまるものがないか確認しながら、見ていきましょう。
パターン①失敗をしたことだけに意識が向いてしまう
嫌なことを引きずってしまう原因として、失敗に対する気持ちや頭の整理が苦手なことがあげられます。
失敗したという事実だけを受け止め、落ち込んでしまうのです。
人は危機回避のために、嫌な記憶が残りやすいといわれています。
失敗の経験をそのままネガティブな体験として残してしまえば、何かしようとするたびに「自分ではダメかも」「また失敗するかも」と考えやすくなってしまうのです。
「失敗から何を学んで次にどう生かすか」「過程のなかで評価できるところはどこか」など、視点を変えることや分析することが苦手な人が陥りやすいパターンでしょう。
パターン②「自分が悪い」と責任を背負いこんでしまう
「自分は失敗やミスをしやすい人」というレッテルを自分自身に貼っていることも、嫌なことを引きずってしまう原因のひとつです。
「自分は失敗やミスをしやすい人」と無意識のうちに思い込んでいると、何か問題が起きた際に、本当は他に原因があっても自分が悪いと思い込んでしまいます。
自分に自信がない人や、状況整理をするのが苦手な人が陥りやすい行動パターンです。
パターン③行動にブレーキをかけてしまう
嫌なことを引きずる人は、新しい挑戦や次の行動に踏み出すのが難しく、現状維持を好みます。
その理由は、今はもう変えることのできない過去に対して、「あのときどうすればよかったのか」と考え続けてしまうからです。
これは「反芻思考」と呼ばれています。
失敗やそのときのネガティブな感情を繰り返して思い出すことで気持ちが滅入るだけではなく、同じような状況になったときに「また失敗するのでは」と不安が大きくなります。

パターン④必要以上に大きくとらえてしまう
嫌なことを引きずる原因には、大げさに捉えてしまうこともあげられます。
たとえば「もっとこうしたほうが良くなるよ」というアドバイスでも、「どうして最初からできないんだ」とネガティブに捉えてしまうのです。
悲観的に物事を見てしまう人が陥りやすい行動パターンでしょう。
嫌なことを引きずらないための気持ちの切り替え方法5選

嫌なことを引きずりやすい人は、ストレスを抱えないために失敗自体を回避しようとしますが、世の中に失敗しない人はいません。
それよりも、失敗はするものとして、失敗したときにできるだけ早く気持ちが切り替えられる方法を知ったほうが得策でしょう。
ここでは、気持ちの切り替え方法を詳しく解説します。
自分の感情のクセを知って受け入れる
気持ちの切り替えでもっとも大事なのが、嫌なことを引きずってしまう自分を必要以上に否定しないことです。
自分はそういう性格だと認めて、受け入れることが大事ですよ。
「嫌なことを引きずってしまう自分なんて嫌だ」と否定から入ってしまうと、そんな自分とじっくり向き合って、腹を据えて問題を解決しようという意欲は生まれませんよね。
「自分は落ち込みやすい」と一旦認めることで気持ちに区切りができ、「それならどうすればいいか」と考えられるようになります。
過去の失敗を自己否定の材料にしない
過去の失敗を自己否定の材料にしてしまうと、今の会社から転職したり周りの人間関係が変わるなどしても、経験から何も学べずに同じ思考を繰り返してしまいます。
過去の失敗はどう頑張っても「なかったこと」にできませんが、そこから学びを得て次に生かせたのなら、過去の失敗の意味付けは変わります。
「あのときの失敗があったら今に生かせている」と思えれば、失敗は決してネガティブなことではなく、自身の成長や成功に欠かせないことだったと思えるようになるでしょう。

頭の中の考えを外に出す
頭の中でだけで考えをまとめようとしても、危険を回避する脳の防衛本能によって、ネガティブな事柄が浮かびやすくなります。
次から次へと過去の失敗が浮かんでくる状態では、うまく整理することはできませんよね。
頭の中でぐるぐると過去の失敗やミスを思い出して苦しくなったら、ノートなどに書き出したり、人に話すなどして考えを外に出してみましょう。
文字にしたり人に話すことで、散らばった考えをまとめやすくなったり、自分の考えを客観視できます。
起こった事実だけを見る
嫌なことを引きずりやすい人は、起こった事実から生まれた感情にコントロールされてしまい、想像の中で自分や他人を責めてしまいます。
「周りに迷惑をかけてしまった」「こんな自分は職場に必要ないだろう」と言った気持ちは、あくまでも自分が勝手に感じたことであり、周りが本当にそう思っているかはわかりません。
こんなときは、自分の悩みを他人から相談されたと思って考えてみてください。
たとえば、「仕事で発注数を間違えてしまい、職場に迷惑をかけた自分は必要はないと悩んでいる」と同僚から相談されたとしましょう。
きっと、起こった事実と感情は別として、「どうして発注ミスをしたのか、原因を突き止めて次に生かすことが大事」と伝えるのではないでしょうか。
同じことを自分ひとりで考えているときにできると、起こった事実のみにフォーカスが当たり、余計なことを考えなくなります。
気持ちの切り替えスイッチを持つ
過去の失敗やミスを思い出して落ち込んだときは、その状態を心理的に納得させるのではなく、物理的に切り替えるのがよいでしょう。
たとえば、好きな音楽を聴いたり、散歩やウォーキングに行くなど、違う行動を取ることで気持ちの切り替えがしやすくなりますよ。
どうしても考えてしまう、考えないと気が済まないという方は、「あと10分だけ考える」と言った具合に時間で区切る方法が効果的です。
仕事で気持ちの整理が付かない時の対処法については、こちらの記事をぜひ参考にしてください。

引きずりやすい性格とうまく付き合うコツ

- 感情に振り回されない自分軸を持つ
- 安心できる居場所を作る
- 未来に目を向けて行動する
過去の失敗や出来事に対して、「本当はどうしたかったのか」と自分自身に問うことで、本音に気づきやすくなります。
他人に気遣うあまり、自分の本音を押し殺してしまうことは、過去に後悔を残して引きずりやすくなります。
「人からどう見られるか」という視点で物事を捉えてしまう他人軸の生き方から、自分軸の生き方へとシフトすると、自分の価値観であらゆる選択を行えるようになり、それに伴って責任感が生まれますよ。
責任感とは失敗を失敗のままで終わらせないことであり、「これから自分はどうしたいのか」を考えて、次につなげるための振り返りが行えるようになります。
また、安心できる居場所を作っておくのもおすすめです。
心身をしっかり休めると自然と前向きになり、嫌なことを引きずりにくい心を育てることができます。

まとめ
この記事では、嫌なことを引きずらないための気持ちの切り替え方法を解説しました。
最後にこの記事をまとめます。
- 嫌なことを引きずる性格の人は、完璧主義や自己肯定感の低さ、反芻思考や他人軸、過去のトラウマなどによって派生した行動パターンが多い
- 嫌なことを引きずる自分を変えたいなら、そんな自分を否定せず認めて受け入れることから始める
- 過去は過去と割り切るか、過去の失敗や出来事の意味合いを変えて、過去の自分を否定しないことが大事
- 頭の中で考えずに文字にしたり人に話してアウトプットしたり、物理的・時間的に切り替えのスイッチを持つ
- 失敗や出来事の事実だけを見て、感情は切り離して考える
「今すぐにどうにかしなければ」と焦らずに、まずは「それが自分」と受け入れて、じっくりと向き合っていきましょう。