発想の転換の意味とは?トレーニングの仕方と逆転の発想で成功した事例5選
- 発想の転換の意味は?
- 発想力はどうやって鍛えるの?
- 逆転の発想で成功した人はいるの?
毎日新しい商品やサービスが生まれ続けていますが、人気が出るものは少なくほとんどの場合改良が必要です。
発想を変えて考えようにも、なかなかアイディアが浮かばず苦労している人も多いのではないでしょうか。
この記事では、発想力で悩む方に向けて、トレーニングのやり方を紹介します。
発想を変えて成功した事例も参考にしていただけたら、発想の転換がうまくなり、思考のリセットもうまくなるでしょう。
「発想の転換」の意味とは?
発想の転換とは、固定概念やこれまでの前提を疑問視して、新たな見方や違う観点で考えることです。
いつもの自分の思考とは別のパターンで考えて、新たな発見をすることでもあります。
たとえば作業中の課題が半分終わったときに、いつもなら「まだ半分しかできていない」と感じるところを、「半分もできた」と思考を変えてみましょう。
「めんどくさいな」で考えが終わっていたところが、「残りの半分をどう作業したら早く終わるか」へと考えが進んでいきます。
いつになったら終わるのかと辛くなる作業でも、最後まで集中できたり、取り組んでいる内に効率の良い方法が見つかったりするでしょう。
何事にも柔軟に見方や考え方を変えていくと、新たな発想を生むことができます。
ビジネスにおける「発想の転換」の重要性
発想の転換ができれば、ビジネス環境の変化に柔軟に対応できるようになります。
違う角度から見ることで、商品やサービスの新しい価値に気づいたり、ビジネスチャンスを見つけるきっかけにもなるでしょう。
アイディアが広がることで、他社との競争力を高めることもできますよ。
市場や顧客のニーズは常に変化しています。
売れずに諦めかけていた商品が急に売れはじめたり、人気商品が突然売れなくなるケースはよくあることです。
ですが、「売れて良かった」「なんで売れないの」と思うだけでは何の進歩もありません。
分析をし、発想を転換させて、勝てるアイディアを生み出していきましょう。
日常生活や仕事に役立つ!発想力を鍛える4つのトレーニング方法
発想力を身につけると、日常生活や仕事に活かすことができます。
毎日を何気なく過ごすのではなく、物事に対して考えるクセをつけると柔軟な思考が作りやすくなりますよ。
今までの思い込みをなくしたり、考えの違う人と接してみると別の考え方に気づけるでしょう。
ここでは、発想力を鍛えるトレーニング方法を紹介します。
方法①ゼロベース思考を取り入れる
自分の思い込みや前提を一旦「ゼロ」にする「ゼロベース思考」を身につけると、自由なアイディアが浮かぶようになります。
物事の判断基準にしてきた今までの経験や知識をなかったことにすると、固定概念に囚われずに発想できるからです。
自分の中で決めつけがあると「どうせうまくいかない」とあきらめてしまいますが、ゼロベース思考では「他にもいい方法があるかも」とチャレンジを続けられます。
常識や固定概念を気にせずに、「こうしたらどうなるのだろう」「この方法ならうまくいきそうだからやってみよう」と自由な発想で考えましょう。
意識的にゼロベース思考を取り入れると、考えやアイディアを広げる力が身につきます。
思考を変える方法を、こちらの記事にまとめたので、ぜひチェックしてください。
方法②情報や知識の引出しを増やす
自分が持っている知識や情報を組み合わせることで、新しい発想が生まれやすくなり発想の転換につながります。
ベースになる知識や情報が少ないと、視点や発想の幅が狭まり発想力も低下します。
自分の興味関心は別としてさまざまな情報に触れ、知識や情報を得る機会を増やすことが大切です。
たとえば、インターネットを情報源にしている人は、検索や閲覧の傾向からどうしても自分の関心ごとに情報が偏ります。
情報源を書籍に変えてみるだけで、今まで触れてこなかった情報や知識を得ることができますよ。
ただし、情報や知識を集めただけでは、発想力は鍛えられません。
頭の中で整理し、集めた情報や知識をいつでも出せるようにしておくことが大切です。
発想の基礎となる知識や情報を増やすことで、思考の柔軟性もアップするでしょう。
方法③異なる価値観を持つ人と交流する
自分とは違う価値観を持つ人と関わることで別の視点が持てるようになり、発想も豊かになります。
普段の交友関係を見ると、自分と同じ価値観の人ばかりではないでしょうか。
同じ人たちとばかり交流していては、なかなか視野は広がりません。
たとえば、職場で苦手な上司や後輩と飲みに行くことや、仕事とは全く関係のない習い事をするなど、新しく人付き合いをすることも大切です。
環境を変え自分の交流関係を変えてみると、視野を広げることにつながります。
自分を取り巻く環境を変えたいときは、こちらの記事をお読みください。
方法④結論からさまざまな仮説を考えてみる
結論から、さまざまな仮説を立ててみることで、発想力は鍛えられます。
さまざまなルートを考えることで、新たな発見の可能性が高くなるからです。
たとえば、売上が落ちた小売店では売上アップが課題です。
施策を考えていくと、「不景気だから少しでも安く仕入れる」「競合店に負けずに安売りする」など、いくつかの仮説が立てられます。
ひとつひとつ検証していくと、安く仕入れても品質が落ちたり、安売りしても集客できなかったりするケースも考えられますね。
「もしかしたら接客の問題かもしれない」と気づくこともあるでしょう。
結論をスタートに、ピラミッド構造で思考を整理することで、論理的で柔軟性のある考え方ができます。
考えを整理したいときは、こちらの記事も参考にしてください。
【成功例】発想の転換・逆転の発想で生まれた商品・アイデア5選
ここからは、発想の転換・逆転の発想で成功した5つの事例を紹介します。
常識にとらわれず真逆のことに挑戦したり、失敗から考えついた商品もありますよ。
物事を決めつけずにいろんな角度から見ることも大事です。
詳しく紹介するので見ていきましょう。
事例①消せるボールペン/PILOT(パイロット)
従来のボールペンにはインクはずっと残るもの、つまり一度書いたら消えないという概念がありました。
新商品の開発に当たりPILOTでは、今までの消えてはいけないという発想を転換し、消せるボールペンを作りヒット商品になっています。
間違っても修正できなかったボールペンの文字が鉛筆のように消せるようになり、ユーザーのニーズを捉えることができました。
市場にも受け入れられ、今では消せる蛍光ペンなどいろいろなフリクションシリーズが販売されています。
事例②ポストイット/3M(スリーエム)
3Mでは、剝がれない丈夫な接着剤の開発途中で、軽くくっつくだけの接着力の弱い接着剤が生まれました。
本来なら失敗作になるところ、「粘性はあっても剥がれる」という性質をうまく活かして新商品のポストイットを作ることに成功しています。
貼ってはがせる紙であるポストイットは、資料にメモを付けたり課題を書いて目の付くところに貼るなど、利便性の高さから大人気になりました。
今では、多くの国で販売されるほどヒット商品になっています。
失敗作の接着剤を逆転の発想により成功に導いた事例です。
事例③圧縮陳列/ドン・キホーテ
ドン・キホーテでは、商品を隙間なく無秩序に陳列する方法を取り入れています。
スーパーやドラッグストアなどがお客さまに見やすく手に取りやすい商品陳列を意識するのに対し、狭い空間に圧縮陳列を行いました。
あえてごちゃごちゃした陳列をすることで、さまざまな商品が見てもらえ目当ての商品を探す楽しみも生み出しています。
豊富な品揃えと楽しいPOPで商品を分かりやすくしている点でも、他との差別化が図れていますよ。
事例④訳アリ商品
以前は見た目が悪い野菜や果物、賞味期限が間近な商品などは、たとえ味や品質に問題がなくても販売されませんでした。
そこで「訳アリ商品」として低価格で販売したところ、あえて訳アリ商品を選ぶ人もいるほど消費者から注目されたのです。
訳アリ商品というネーミングに「どんな訳があるの?」と興味もそそりますね。
フードロスの削減に興味を持つ人や、少しでも出費を抑えたい人の需要にマッチしたことで成功した事例です。
事例⑤大人向けぬりえ
本来ぬりえは子供向けのものが多かったのですが、あえて大人向けの芸術性の高いぬりえを作ったことで、ヒット商品になりました。
色鉛筆と下絵があればいつでもできる手軽さがあり、無心で塗り続けるとリラックス効果やストレス発散も期待できます。
ぬりえだからこそ電子書籍に行き変わることもなく、塗ってしまったら次の本が欲しくなるなど、売れる理由がありますよ。
まとめ
この記事では、発想の転換の意味や発想力の鍛え方を紹介しました。
最後に簡単にまとめます。
- 発想の転換とは、固定概念を疑問視し違う観点から新たな発想をすること
- 発想の転換はビジネスでも重要でチャンスや競争力を高める
- ゼロベース思考をしたり、情報・知識を増やすと発想力が鍛えられる
- 違う価値観に触れることも発想力のトレーニングになる
- 発想の転換で概念を覆し、逆転の発想で失敗からヒット商品が生まれる
発想力を身につけると、思い通りに発想の転換ができるようになります。
この記事を参考にして、仕事のトラブルにも逆転の発想で乗り越えてください。