
自己探求とは?自己探求のやり方と活用できる心理学
- 自己探求とはどういうこと?
- 自己探求のやり方が知りたい!
- 心理学を使って自己探求できるの?
自分のことを知ろうと考えたときに、よく「自己探求」という言葉がでてきますね。
簡単に説明すると、自己探求とは自分を知る道のりのことですが、具体的なやり方がわからない人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では自己探求の意味ややり方を紹介します。
この記事を最後まで読んでいただき、自己探求とは何かを知って、自分自身の強みや弱みを再発見しましょう。
自己探求とは?

自己探求とは、自分についてとことん知り、内面的な成長を促す一連のプロセスのことです。
自分の可能性を引き出すための手段としても、自己探求は大切ですよ。
自分の内面を掘り下げることで、自分の持つ価値観や本当に興味があること、強みや弱みがみえてきます。
「取り得がないと思っていたけど、これならできる」と気づくこともあるでしょう。
さらに、働き方が多様化した近年では、自己成長やキャリア形成において重要なプロセスとして、自己探求が注目されています。
いざ自己探求をしようとすると、同じような言葉で「自己探究」や「自己理解」があり、混同してしまう方もいるのではないでしょうか。
ここからは、正しく自己探求を行うために2つの言葉との違いを紹介します。
自己探究との違い
「探究」と「探求」読み方が同じでも、漢字が違うと意味が変わります。
自己探求は自分を探し求めること、つまりは自分を深堀することです。
対して、探究は研究や調査などで用いられることが多い言葉で、問題や課題を解明や解決することです。
そのため、自己探究とは解明や解決をゴールとして、自分の課題や問題点を探っていくことといえるでしょう。
自分らしさを分析するなら、時間をかけて自分を掘り下げていく自己探求をすることが大事です。
自己理解との違い
自己理解とは、自分の価値観や特性など「自分」をしっかり理解することです。
自分の内面を客観的に把握しているだけでなく、「周りの人から自分がどう見えているのか」も正しく認識できている状態が、自己理解が深まっている状態です。
自己探求は簡単に説明するなら、自分探しの道のりのことで、今までの自分を変える意識改革や、目標達成のための行動を起こすことを含めて自己探求になります。
「自己探求」のプロセスのひとつに「自己理解」があると考えると、イメージしやすいでしょう。
自己理解した後に自分が望む仕事や生き方ができるように、どうすればよいか考えていくことが重要です。
本当の自分に出会える自己探求の4つのやり方

幼少期や学生時代、就職や結婚など、人はライフスタイルが変われば価値観なども変化しますよね。
なので自己探求は自分の変化にあわせて何度も行い、今の自分の内面を深堀することが大切です。
また、自己探求してもすぐに明確な結論に至るとは限りません。自己探求は、焦らずに長い目で取りかかるものであることを頭に入れておきましょう。
ここでは、自己探求の4つのやり方を詳しく紹介します。
方法①日記や自分史を書く
自己探求では今の自分と、今の自分をつくった過去の自分を知ることで、自分を深掘りしていきましょう。
今の自分を知るのが日記なら、過去の自分を知る方法が自分史を作ることです。
自分史とは自分が何をしてきたか、その時はどんな考えをしていたかを含めた、自分が生まれてからの年表のことです。
日記や自分史に書き出すことで、自分の感情や考え、どんな状態にあるのかなどが客観的に分析できますよ。
過去を思い返していくと、忘れていた出来事や自分がどんな価値観を持っていたのかなど、これまでの自分の本質が見えてくるでしょう。
日記と自分史の両方を書くと、その時々の自分について理解が深まり、自己探求がスムーズになります。
方法②感情の認識や問いかけ
感情を受け入れ自分への問いかけをしていくと、結果的に自分の内面を深く掘り下げることになります。
自己探求はポジティブな面も、ネガティブな面も探っていくことが大切だからです。
人は生きていくうえで嫌なことや嬉しいことなどさまざまな感情を抱きますが、特に嫌なことや苦手意識があることだと、無意識に流してしまうケースが多くありますよね。
無意識のうちに流すことがクセになっていると、自分がネガティブに感じることが見えなくなってしまいます。
自己探求ではネガティブ、ポジティブ関係なく、まずはその時々で感じた自分の感情をしっかり認識して受け入れることが大事です。
そして「なぜ嫌だと感じたのか?」「なぜ嬉しく思ったのか?」と問いかけ、自分自身の感情を深掘りしていきましょう。
時には納得がいくこともあれば、「こうした方が良かったかな」と後悔することもありますね。
「どう思ったのか」の問いかけ以外にも、「自分がどうしたいのか」を考えたり、自分のなかの課題や問題はどこにあるのかを言語化したりしましょう。
自分の感情や思考を受け入れ、「なぜ?」と問いかけて深掘りすると、自分の内面や本質を探れます。
方法③興味のある分野を突き詰めてみる
情熱を持って打ち込めるものがあれば、それをやり尽くしてみることが自己探求の方法のひとつです。
やっているうちに、新しい発見をしたり知識を深めることができます。
たとえば在宅勤務が増えて健康のためにジムに通い始めたけど、今ではパーソナルトレーナーを目指しているというように、自分の熱量が上がるポイントが見つかることもあるでしょう。
さらに、とことん突き詰めていくと、自分が大切にしているものが分かりやすくなるだけでなく、「自分の強み」として認識できますよ。
「自分の情熱を注げることは何か」に注目し、突き詰めていくことで、自分の人生を豊かにする要素が見つかるでしょう。
自分の興味分野が分からない方は、こちらの記事の方法をお試しください。

方法④視野を広げる
何事にもとりあえず興味を持ってみることも、自分を深掘りする方法のひとつです。
これまで関心がなかったジャンルの音楽や芸術に触れてみると、「好みじゃなかったけど、案外好きかも」と感じることもあるのではないでしょうか。
視野を広げることで新たな視点が生まれ、思考や価値観を深めることができます。
また、スキルを身につけるなどの新しい分野に挑戦すると、自分の可能性に気づくこともあります。
世代の違う人たちと交流してみるのも自分の思い込みや先入観をなくすきっかけになり、新しい価値観が生まれるでしょう。
挑戦することを躊躇する方には、こちらの記事をぜひチェックしてみてください。

自己探求で活用できる心理学

自己探求のやり方が難しいと感じるなら心理学の活用をおすすめします。
自分の信念を見つめ直したり物事の見方を変えてみると、気づかなかった「自分」を見つけることができるでしょう。
ここでは、自己探求で活用できる2つの心理学を紹介します。
ABC理論
ABC理論は、Activating events(出来事)・Belief(認知)・Consequences(結果)の頭文字をとった言葉で、「認知を変えれば結果も変わる」という心理学です。
たとえば、コップにジュースが半分入っている状態で、「もう半分しかない」と認知すると悲しい気持ちになります。
ですが、「まだ半分もある」と認知すれば嬉しい気持ちになりますよね。
同じ事柄でも自分がどう認識するかによって、ネガティブにもポジティブにもなります。
今まで決めつけていた、「自分の考えはこうだ」「自分はこんな人だ」という概念を変えてみるのも自己探求の方法です。
ゲシュタルト療法
体験を通じて、自分のことに気づかせていくのがゲシュタルト療法です。
「今、ここ」で起きていることに焦点を置くことで、自覚してなかった自分の考えや価値観などに気づき自己理解や自己成長を促します。
ゲシュタルト療法というと、有名なのが「エンプティ・チェア」というやり方です。
2つの椅子の1つは自分、もう1つは空けておき、「自分や誰か」「問題や課題」などが座っていると仮定し、今の気持ちを口に出して対話することで、自分では気づけなかった本心に気づくというテクニックですよ。
たとえば「苦手な人」が座っていると仮定して、苦手なところを言葉にしていくうちに、だんだんと相手の良さが分かることもあるでしょう。
失敗や欠点ばかりに向きがちだった意識が、嬉しかったことや自分は満たされていたのだとプラス面に向きやすくなります。
自己探求が大切な理由

周りに惑わされることもなく自分軸で物事を考えられるようになるので、自分を深く理解できる自己探求はとても大切です。
自分が分かっていないと、「強み」や「弱み」にも気づかずに成長のチャンスを逃したり、苦手なことをやって失敗するケースもありますよ。
自分のことが分かっていれば、自分に向いている仕事や生き方が見えやすくなります。
「自分のことはよく分かっている」という人でも、実際に分かっているのは自分の2割にも満たない部分だと言われています。
自己探求の結果、明確になったのぞみに向かって行動していけば、自分の可能性を引き出すことにつながるでしょう。
自分軸については、こちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。

まとめ
この記事では、自己探求の4つのやり方を紹介しました。
最後に簡単にまとめます。
- 自己探求とは自分を深く知り自己成長するためのプロセス
- 自己探求のやり方は日記や自分史を書きその時の自分への理解を深める
- 自己探求は自分の感情を受け止めどうしたいかを自分に問いかけるとできる
- 興味分野をやり尽くしたり関心のないジャンルに触れると、気づきがあり自己探求できる
自己探求は自分の可能性を引き出すために欠かせないものです。
自分の置かれた環境や状態が変わるたびに自己探求をやり直し、自分を向上させていきましょう。