自分のアイデンティティが確立できない理由とは?確立方法と成功した人の具体例
- どうして自分のアイデンティティが確立できないの?
- アイデンティティの確立方法を教えて!
- そもそも自分のアイデンティティって何?
世の中には、自分が本当にやりたいことが分からずに人に流されてばかりの人や、目標があるのに自信がなくてうまくいかない人もいますよね。
一方で、自分に自信があり何にでも挑戦できる人もいますが、それは自分のアイデンティティが確立されているからです。
この記事では、「自分のアイデンティティが確立できない」と悩む方に向けて、確立できない理由や確立方法を詳しく紹介します。
アイデンティティを確立し成功した具体例も合わせて紹介するので、あなたのアイデンティティの確立に役立ててくださいね。
自分のアイデンティティが確立できている状態とは?
アイデンティティは日本語では自己同一性とも言われ、自分が自分であると認識して、他の人からも認められている感覚のことです。
自分のアイデンティティが確立できているのは、自分が思う自分(自分らしさ)と他人から見た自分が、価値のある存在として認められている状態を言います。
自分のアイデンティティが確立できれば他人と関わるうえで、「他人の思う自分」と「自分らしさ」が一致しているので、コミュニケーションがうまくいきますよ。
アイデンティティがないとどうなる?
アイデンティティを持っていない人は、自分が「社会や他人から認められていない」と感じてしまいます。
そのため、自分らしさを出せずに人にも理解されないジレンマを抱えるケースが多いです。
自分の存在価値が認められないと、自己肯定感も下がってしまいます。
どうしても他人と比較してしまい、ひがんだり嫉妬する原因にもなるでしょう。
自分のアイデンティティがないと、自信をなくしたりどこに向かっていけばよいのか分からず、生き方を迷ってしまいます。
常に「自分は何者なんだろう」と自分探しばかりしていて、落ち着かない状況になる可能性が高くなります。
本来の自分を見失ってしまった人や、漠然とした不安を抱えている人は、こちらの記事もあわせてチェックしてください。
自分のアイデンティティがわからない!アイデンティティが確立できない4つの理由
自分のアイデンティティが分からないという方は、今の自分のことをしっかり考えてみましょう。
立場が変わったり、本当はやりたくないのに無理して頑張っていることはありませんか。
何よりも自分で自分を認めてやることが大事です。
ここでは、アイデンティティが確立できていない4つの理由を紹介します。
理由①自分を受け入れられない
アイデンティティが確立できないのは、自分の価値が分からないことに一因があります。
親や友人から否定されてきたことや過去の失敗がトラウマになり、自分には価値がないと感じ自分を受け入れられないことが理由です。
そのため、消極的になり行動する勇気が持てなくなります。
行動しなければ成功体験も生まれず、自他ともに認める自分の価値が築けません。
また、自分への理解が足りないと、大き過ぎる理想を持ってしまうこともあります。
理想と現実のギャップがありすぎて、現状を受け入れられないと感じることも理由のひとつです。
理想通りにいかず悩む方は、こちらの記事の対処法を参考にしてください。
理由②環境に変化があった
自分の意に反して、環境が変化してしまうことも、アイデンティティが確立できない理由です。
アイデンティティが確立できている状態とは、「他人の思う自分」と「自分らしさ」が一致していることとお伝えしましたね。
「他人の思う自分」と「自分らしさ」が一致している人の多くは、自分の興味関心や好きの気持ちを大切にして、自分の価値を発揮できる場所にいます。
しかし仕事では、部署異動や転職、上司やチームの変更などがあるため、同じ場所(環境)に居続けられるわけではありません。
環境が変わったときに、自分が本来持っていた興味や関心を見失ってしまえば、アイデンティティの確立は難しくなるでしょう。
理由③他人と比較や競争せざるを得ない環境にいる
個性を大事にする時代になったとはいえ、社会の中ではまだまだ数字で評価されることも多いです。
そのため、他人との比較・競争が避けられない環境に置かれてしまい、アイデンティティが分からなくなってしまいます。
自分ではそれなりに経験を積み結果に自信がある仕事でも、他の人の方が数字が上で高く評価されることもありますよね。
悔しい気持ちになり、「自分の方が良かったのに」「どこが違うのだろう」と思わず比べてしまいます。
勝ち負けではないはずが、「次こそ自分が上になりたい」と対抗心が起こり、自分らしさを見失ってしまうのです。
今の環境に悩んでいる人に向けて、環境の変え方をこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
理由④コミュニケーションが得意ではない
アイデンティティの確立には人とのコミュニケーションが大事です。
コミュニケーションが苦手で人と交流できないと、孤独や不安を感じやすく自分の良さや強みなどのポジティブな要素に目がいかなくなります。
その結果、自分のアイデンティティが分からなくなるのです。
また、人間関係が希薄だと相談できる人もいないので、認識が偏りがちになることもアイデンティティ確立の妨げになります。
人間関係が良好であれば、対話を通じて得るものもありますが、希薄であれば本来受けられるはずのサポートが受けられない可能性もありますよ。
コミュニケーションで本音を言うのが苦手な人は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
自分のアイデンティティを確立する方法
自分のアイデンティティを確立するためには、現状からの変化に恐れず行動することが大事です。
自分の置かれた環境を変えることで、価値観の再認識もできます。
欲張りすぎて「どれも大事」と考えず、重要なものに焦点を当てるとアイデンティティがブレにくいです。
ここからは、自分のアイデンティティを確立する方法を紹介します。
アイデンティティの確立に必要な自分軸について、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
確立方法①自分の過去を受け入れる
生きているといいことも悪いこともありますが、過去を否定せずに「こんな過去があるから今の自分があるんだ」と一貫性を持ちましょう。
いわゆる自己性一斉と言い、どの時どの場所にいても自分は自分に違いないという思いを貫くことです。
過去を振り返り「忘れたい」「後悔しかない」と言う人もいますが、自分の過去を受け入れることがアイデンティティを確立することにつながります。
今まで嫌な思いばかりしてきた人は、過去を思い出すのはつらいですよね。
ですが、ライフチャートで自分の人生を振り返ってみると、楽しい時代があったことを思い出せるかもしれません。
人生を図で表すと「10歳の頃は習い事に夢中だったな」「25歳の転職は失敗だった」と、改めて自分と対峙し、自己理解を深められます。
確立方法②自分の声に耳を傾ける
自分が送りたい人生、こんな自分でありたいと明確にすることを対自的同一性と言います。
アイデンティティの確立では自分の持つ価値観や、何を大事にしていて何がやりたいのかなど、人生の目標を見つけましょう。
「自分が思う自分」がはっきりしていると、周りもあなたを理解しやすくなるからです。
何かをするときに、自分がそれを「好きか嫌いか」「受け入れるか受け入れられないか」など、自問自答すると自分の気持ちがはっきり分かるでしょう。
頭の中で考えるのもいいですが、おすすめは、回答や気持ちをひとつひとつ書き留めておくことです。
「自分ってこんな感じだったかな?」と迷いが生じたときに、自分の考えや価値観が目に見える状態にあることで、信じられる自分の軸を見つけやすくなったり、気持ちが整理しやすくなったりするでしょう。
自分の声をしっかり聞き、いつでも見返せる状態にすると、アイデンティティの確立で大切な「自分が思う自分」を明確にできます。
確立方法③他人の価値観を認める
アイデンティティを確立させるには、自分の価値観を人に押し付けず他人の意見にも流されずに、お互いの違いを認め尊重することが大事です。
繰り返しになってしまいますが、アイデンティティが確立できている状態とは「自分が思う自分」と「他人が思う自分」が一致していることを指します。
周りを無視した状態や、他人と関わらずにアイデンティティを確立することはできません。
意見が違うときは、「そういう考えもあるんだな」と相手を認めて自分の価値観も大切にしましょう。
自分は自分、他人は他人であることを意識しつつ、相手を尊重する姿勢がアイデンティティの確立を促します。
確立方法④社会での役割を見つける
自分が社会で、役に立っている・必要とされている・活躍できていると感じられることを心理社会同一性といい、アイデンティティの確立へとつながります。
社会の中で自分には何ができるのか、役割を見つけると自分の軸や自分の居場所も見つかりやすいからです。
たとえば、ボランティア活動は人のために行っていると実感でき、特に被災地などの多くの人から必要とされていますね。
会社で頼りにされるポジションについたり、家庭では親や世帯主といった責任もあるでしょう。
それぞれの場所で社会的な自分の位置付けをして責任を負うことで、自己肯定感が高まり自分のアイデンティティが明確になります。
孤独感で悩んでいる人は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
アイデンティティを確立して成功している有名人の具体例2選
アイデンティティを確立している人は多いですが、なかでも強い意志を持つ人の言葉は人の心に響きます。
視覚的なインパクトがあると、1度見ただけでも記憶に残りやすいです。
ここからは、アイデンティティを確立して成功している有名人の、具体例を紹介します。
具体例①Apple創業者「スティーブ・ジョブズ」
スティーブ・ジョブズの魅力的なプレゼン力は有名ですが、それは彼のアイデンティティが確立されているから起こることです。
他人に流されずに信念を貫く強さや、嘘のない自己表現がスティーブ・ジョブズのアイデンティティでした。
自分が欲しいものを作り、心から感じている商品の素晴らしさを話す彼の言葉には、説得力があります。
そして、話すしぐさを見ていても、誰もがひきこまれる大きな魅力がありました。
具体例②音楽ユニット 水曜日のカンパネラ「詩羽」
刈り上げた髪と口元のピアスで個性的なスタイルの詩羽さんですが、その外見が彼女のアイデンティティとして確立されています。
いじめや家庭環境に苦しめられた過去を受け入れつつ、「自分を守るために強くなろう」と決意し、強そうな見た目に変えたそうです。
愛されずに育った経験からいろいろなことを学び、自分を成長させるためでもあります。
詩羽さんは、見た目を変えたことを「自分の生きるきっかけのスタートライン」と言い、自身のアイデンティティとして大事にしていますよ。
まとめ
この記事では自分のアイデンティティの確立方法を紹介しました。
最後に簡単にまとめます。
- 自分のアイデンティティは自分が思う自分が他人から価値ある存在と認められて確立される
- アイデンティティがないと人生の方向が定まらず生きづらい
- 自分への理解の不足や置かれた環境の変化についていけないと、アイデンティティは確立できない
- 他人と比べたりうまく付き合えないとアイデンティティが見つけづらい
- 自分のアイデンティティの確立方法は過去があるから今があると考え自分が送りたい人生を明確にする
- 自分の価値観や自己肯定感は自分のアイデンティティの確立に大切
アイデンティティの確立で成功している有名人は、信念を貫く意志の強さがある人、過去を受け入れ個性を活かした人でした。
自分のアイデンティティが確立されると生きづらさから解放され、自分が思う方向に人生を進めることができるでしょう。
自分の一番の理解者は自分であることを忘れず、自分と対話してアイデンティティの確立のヒントを見つけてくださいね。