運営者プロフィール

矢嶋 美由希

株式会社Re Prism 代表取締役

累計1万人以上を指導してきた「強み覚醒」専門の心理コンサルタント。「才能を持ち腐れしている原石を見つけて、人生のブレイクスルーを経験させる」をコンセプトに活動しています。著書「ふだん使いのマインドマップ」etc

記事カテゴリー

なかなか行動に移せない心理的な理由とは?対策と3つのコツも解説

  • やりたいことがあるのに行動に移せない・・
  • やりたいことを行動に移せない理由が知りたい!
  • なかなか行動に移せない自分を変えるにはどうしたらいい?

勉強や家事、ダイエットなど、やろうと思っているけれど行動に移せない人は、世の中にたくさんいます。

極論ですが、これらは無理にやらなくても、やらずに困るのは自分なので他人には迷惑はかかりません。

しかし、職場や友人関係だったらどうでしょうか。

やると口ではいっているのになかなか行動に移さないと、周囲から信頼を得られませんよね。

行動に移せないことで、自分の価値を下げてしまうリスクがあるのです。

そこで本記事では、やりたいことを行動に移せない人の心理的な理由と対策法を解説しています。

最後まで読んで、自分のなかにある「できない」「やらない」壁を壊し、どんなシーンでもチャンスを掴める人になりましょう。

すぐに行動できる人になりたい場合は、本記事をぜひ参考にしてください。

目次

行動に移せない人の特徴とは?

  • 自分に自信がない
  • 完璧主義者
  • 優柔不断
  • 変化を嫌う

周囲からの評価を過度に気にしすぎたり、「自分なんて」とネガティブ思考に陥りやすいタイプの人は、失敗を恐れて行動に移せないケースが多いです。

自分に自信がないだけではなく、最初から完璧を目指しすぎてしまい、それが負担になって行動を自制してしまう人もいるでしょう。

自分に自信がないゆえに、「こうしたい」という思いはあっても決めきれなかったり、周囲の意見に流されてしまいやすい傾向もあります。

また変化に順応しにくい人は、これまでと違う行動をすることに躊躇ったり、わざわざリスクを犯して行動する意味を見い出せません。

このように、やりたいことがあっても行動に移せない人の特徴はさまざまです。

まずは自分はどのタイプなのか見極め、タイプに応じて改善策を検討していくのが大切です。

行動力を鍛えたいと考えている人は、こちらの記事も参考にしてください。

やりたい事があるのに行動に移せない心理的な理由と対策

やりたいことを行動に移せる人は、実際に行動した場合を想定してすぐに準備を始めます。

仕事なら「何時までに連絡をする」「何日までにこれを終わらせる」と決めてしまえば、あとは予定通りに実行すればいいですよね。

一方で、やりたいことを行動に移せない人は、準備を始める前に主に以下の4つの理由で行動を躊躇ってしまいます。

対策とあわせて、それぞれを詳しく解説します。

理由①恐れや不安によって行動を抑制してしまうから

新しいことに対して怖いと感じてしまうと、気持ちや行動に制限がかかり、最初の一歩が踏み出せなくなってしまいます。

人は誰でも、新しいことや経験のないことをするときには不安を感じるものです。

しかし、なにをするにも不安が常に付きまとって行動できないのだとしたら、行動することでなにが怖いと感じるのか、しっかりと自己分析する必要があります。

その上で、以下の対策を講じてみましょう。

  • 行動した先の未来の自分のイメージする
  • 周りに左右されない自分軸を持つ
  • 過去の成功体験を振り返る

新しいことや挑戦に苦手意識のある人は、こちらの記事を参考にしてください。

理由②失敗やリスクを回避しようとする心理が働くから

仕事で成功した経験と失敗した経験の両方があるとき、人は失敗した経験を強く覚えています。

これは「損失回避の法則」と呼ばれる心理状態で、得をした喜びよりも損をした痛みを大きく捉えて、次は損をしないほうを選びやすい傾向にあることを指します。

また、知らないことや未知のものを受け入れられなかったり、有益であると確信できても変化を受け入れられない「現状維持バイアス」も、行動に移せない人の心理的な理由に関わっているでしょう。

つまり、人は基本的には損失を避け、現状維持を望む心理状態になりやすいといえます。

それでは、こうした心理状態から脱却し、行動に移せる人になるにはどうしたらよいのでしょうか。

【対策】「失敗しないこと=成功」ではないと理解する

失敗をするリスクを避けて行動しなければ、失敗する確率は0%になりますが、成功する可能性も0%のままです。

失敗しなければ現状よりも下がることはないですが、上がることも絶対ありません。

それでは、失敗を恐れずに行動したらどうでしょうか。

失敗によって最初は現状よりも下がったとしても、失敗して見えた課題を克服できれば、成功に一歩近づけます。

成功する可能性は50%、70%と上がりますよね。

パナソニック(旧松下電器産業)を一代で築いた松下幸之助氏は、「失敗をしてそこで止めてしまうから失敗になる。成功するまで続ければそれは成功になる」という言葉を残しています。

失敗をしたくないから行動しないままでは、成功は手に入れられません。

失敗を成功へのプロセス(過程)と前向きに考えられれば、失敗をしても必要以上に落ち込まず「この失敗がいつか成功につながる」と思えます。

【対策】自分と似ている成功モデルを真似する

自分と似た環境や特徴を持っている人が行動をして成功したモデルケースがあれば、モデルケースを真似すれば成功しやすいという安心感が得られます。

行動に移すときに、成功する確率が50%なら失敗が怖くて止めてしまうかもしれませんが、75%なら行動に移すべきか悩むのではないでしょうか。

80%、90%と確率が上がればなおのこと、自分が行動しない意味が見い出せなくなり、行動しない選択をとってしまう自分の壁を壊しやすくなります。

誰かの真似をすることについて、詳しくはこちらの記事で解説してるので、ぜひ参考にしてください。

理由③完璧を求めすぎてしまうあまりに行動できないから

いつまでも不安が払拭できないと、「このまま始めるのはリスクが大きいからやらないほうがいい」と考え、行動に移せなくなります。

なにかを始めるときに、最初から完璧を目指したり、初めてやるにも関わらず問題やトラブルに対する準備を万全にしようとしてしまうのが原因です。

「まだまだ準備が足りない」「自分には完璧にできなさそう」と、不安が強くなってしまいます。

行動には準備は必要ですが、準備に対する考え方を変えるだけで、行動に移しやすくなりますよ。

【対策】改善は行動する中で行う

パソコンやスマホのOSは最新機種を購入しても、のちに必ずアップデートがありますよね。

自動車は開発に3〜4年をかけるのが一般的ですが、長く開発に時間をかけても、販売後はマイナーチェンジやフルモデルチェンジを繰り返します。

つまり、どんなに入念に準備をしても、100%完璧にはなりません。

パソコンも自動車も、市場での反応やユーザーの要望などが、より完璧な商品を作るために必要だからですよね。

人が行動に移すときも、100%ではなく50%くらいの準備段階で一歩を踏み出すのが大切です。

まず始めに行動し、行動によって改善点を見つけて対処するほうが、目標や目的に近づきやすくなります。

【対策】準備期間の期日を決める

準備ができたら行動しようとした場合、なにをもって「準備ができた」と捉えるかがとても重要です。

この部分が曖昧だと、いくら準備をしても「まだ足りない」「ほかに見落としているものがあるはず」と、行動するのを躊躇してしまうでしょう。

準備は期限に制限を設けたほうが、やるべきことが明確になります。

「●日まで」と決めて準備に取り掛かり、集めた情報を手にしてもなにか不安がある場合、なにが不安に感じるのか考え、不安を払拭する情報を集められれば効率的です。

理由④自分にはできないと思い込んでしまっているから

過去の失敗や挫折の経験から、ネガティブ思考になると、やりたいことがあっても行動に移す前に心がブレーキを踏んでしまいます。

「次も失敗したらどうしよう」「この仕事を任せられるほど自分には実力がない」など、無意識のうちに自分の実力や価値を下げて考えてしまう人によく見られます。

行動しようと考えたときに、自分のスキルや考えを信じられない人は、思い込みを捨てるクセを身につけましょう。

具体的に、次の2つの対策を紹介します。

【対策】周りを上手く頼る

自分ひとりですべてやらなければと思いこんでしまうと、作業量が多くなって上手く処理できなくなります。

そして、自分を実力不足だと責めてしまい、ますますやりたいことを行動に移せなくなるでしょう。

そのようなときは、「その仕事、本当にひとりでやらなくてはいけない?」と自分に問いかけてみてください。

仕事であれば上司や同僚に作業を分担してもらったり、アドバイスをもらうのも良い方法です。

また、進捗状況をこまめに報告することで、お互いの作業について理解が深まり、チーム内に信頼関係が生まれやすくなります。

報告によって「ここまで進んでいる」と自分も達成感を得られて、さらなる行動へと移せる可能性もあるでしょう。

資格取得のための勉強なら、講座を受講したり、同じ資格取得を目指しているグループに入って情報交換するなどが有効です。

自分だけでなんとかするという思い込みを捨てるだけで、抱えているプレッシャーがなくなり、やりたいことを行動に移しやすくなります。

本音で人間関係を良好にする方法については、こちらの記事を参考にしてください。

【対策】辞めたくなったら辞めてもいいと考える

やりたいことを行動に移すとき、「やる以上は最後までやり遂げる」と自分自身にプレッシャーを与える人は多いのではないでしょうか。

幼少期の習い事や学生時代の部活などで、親や先生からこうしたプレッシャーを与えられた経験をした人が多く、社会人になっても無意識に「途中で辞めるのは根性がないからだ」と思いこんでしまっているケースが多いです。

しかし、なにごとも実際にやってみなければ、やり方は合っているのか、そもそも自分に合っているかはわかりません。

やってみて自分に合わないと感じたり、負担になったりするならいつでも辞められると思えば、プレッシャーを感じずに気軽に行動に移せますよね。

無意識の思い込みについて、詳しくはこちらの記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

【仕事・勉強】行動に移せるようになるための改善のコツ3つ

やりたいことを行動に移せる人は、持って生まれた気質や性格の影響が大きく、自分のようなネガティブ思考のタイプには到底無理だと思っている人もいるでしょう。

しかし、やりたいことを行動に移せる人だからといって、まったく悩みや葛藤がなく行動しているわけではありません。

それにも関わらず結果として行動できているのは、行動できる人になるための積み重ねを日々行っているからです。

それでは、やりたいことを行動に移せる人はなにをすればよいのでしょうか。

詳しく見てみましょう。

コツ①「とにかくやってみよう」を口癖にする

やってみなければどうなるかわからない、だからとにかくやってみようといわれても、不安や心配の尽きない人にとっては「その一歩が出ないのに」と苦しい気持ちになってしまうでしょう。

それでも、「とにかくやってみよう」と口に出してやってみることが重要なのは、脳の特性や心理学からも証明されていますよ。

ポジティブな言葉を口癖にしていると、影響を受けた脳が積極的にポジティブなことを記憶するようになります。

本心では不安や心配があっても、「大丈夫、うまくいく」とポジティブな発言をしていると、脳はだまされてやがて思考も前向きに変化していくのです。

これは、心理学的には「プライミング効果」といい、人は最初に受けた刺激(情報)から、その後の行動が無意識に影響されることを指すものになりますね。

「やってみよう」「うまくいく」といったポジティブな言葉が、実際の行動にも影響してくれるのです。

ネガティブ思考の人ほどポジティブな発言をして、脳の記憶を意識的に変えていきましょう。

弱い自分に悩んでいる人は、ぜひこちらの記事もあわせてチェックしてください。

コツ②行動するきっかけを作る

外出から帰ったら手洗いをする、食事のあとは歯磨きをするといった行動は、やろうと意識して行うよりも習慣化している人がほとんどではないでしょうか。

やらなければならないと思うと腰が重くなりますが、毎日当たり前にやっていることは苦にはなりませんよね。

同じようにやりたいことも習慣化できれば、やるときにいちいち「やるべきか、やめるべきか」と悩む必要がなくなります。

「朝、コーヒーを飲み終えたらメールや資料の確認をする」「食後にガムを噛んだあとは、面倒な作業に集中する」など、行動を起こすためのきっかけを決めてみましょう。

コツ③自分のペースで行動していく

行動に移すには、自分のペースで焦らず挑戦することもコツです。

行動するペースは人それぞれ違うため、人と比べてしまうと「もっと努力が必要なのでは?」と必要以上に追い込んでしまう可能性があります。

比べるのであれば、過去の自分を振り返ってみてください。

少しでも行動できていれば、前進していると自分自身を褒めてあげましょう。

人と比べるのをやめたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

まとめ

この記事では、やりたいことを行動に移せない心理的な理由と対処法について解説しました。

最後に、これまでの内容を簡単にまとめます。

  • 自分に自信がない、完璧主義、変化を嫌うなど行動に移せない人のタイプはさまざま
  • 自分にはできないという思い込みをやめる
  • 完璧主義を捨て、ある程度準備ができたらやってみる
  • とにかくやってみようを口癖にする
  • 行動を起こすためのきっかけを作り習慣化する

やりたいことがあっても行動に移せないのは、性格ややる気の問題だけではありません。

ネガティブ思考に向かいやすい脳の記憶をポジティブに変えていけば、行動を起こせる人に誰でもなれます。

過去の経験や感情で作られた記憶を、自分自身で変えてみましょう。

目次