【40代向け】キャリア相談はどこにする?キャリアコーチングの選び方
- 40代になりキャリアについて考えるとモヤモヤとしてしまう・・
- 40代がキャリアコーチングを受けるべき理由とは?
- 40代のキャリア相談の選び方が知りたい!
40代は、この先も今の仕事のままでよいのか?と悩む人が多い年代です。
一方で、転職をするにも希望に合う条件では難しく、キャリアの行き詰まりを感じている人は多いですよね。
40代になると、親の介護や自身の健康などで不安を抱えることが多くなり、生き方そのものを見直すタイミングでもあるでしょう。
そのようなとき、頼りになるのがキャリア相談ですが、悩みの内容によって適切な相談先は異なります。
本記事では、40代でキャリア相談を迷っている人がどこに相談すべきか、どのような選び方があるかを詳しく解説しています。
仕事や生き方について悩みを抱えている40代の方に向けて、キャリア相談の必要性や相談先を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
40代のキャリアの悩みを相談できる場所はどこ?
40代のキャリア相談は、自分が悩んでいることを解決できる相談先を選ばなくてはいけません。
それにはまず、キャリアの悩みを相談できるサービスにはどのようなものがあるのか、知っておく必要があります。
ここでは、40代がキャリアに悩んだときに相談できる場所を4つ紹介します。
①キャリアコーチングサービス
キャリアコーチングサービスとはキャリア設計や目標達成のサポートを、専属のコーチがしてくれるサービスです。
転職の希望があり、転職先を探しているときに利用するというよりは、自分の内面を見つめ直し、今後どのように生きていきたいかを深掘りするために利用したいサービスになります。
仕事に関する悩みの相談だけではなく、生き方全般において、理想を実現する支援をしてくれるのがキャリアコーチングサービスです。
②転職エージェント
転職エージェントは、求職者と求人者の間に入り、雇用関係の成立を斡旋してくれるサービスです。
「今の会社にいても、これ以上の成長は見込めない」「キャリアチェンジをして、新しい業界で1から経験を積みたい」など、悩みの主体が仕事に関する場合は、転職エージェントを利用するのが解決に向けて手っ取り早い方法になります。
ただし、転職エージェントは、求人企業側から報酬を受け取ってビジネスが成立している点に注意してください。
あくまでも求人のマッチングが業務であるため、希望とは異なる企業や職種を勧められたり、そもそも40代は転職が難しいと断られるケースもあります。
③ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)はその名のとおり国が運営しており、就職相談を始めとして、雇用保険の相談や手続きを行う機関です。
転職エージェントとは異なり、求人者(企業)は無料で利用ができるため、転職者側もしっかりと企業リサーチをして、求人を見極める必要があります。
ハローワークの担当者によって知識に差があり、キャリアに対する質の高いアドバイスも受けにくいことから、40代のキャリア相談先としては力不足の点があるでしょう。
④キャリア形成・学びなおし支援センター
キャリア形成・学びなおし支援センターは、厚生労働省の委託事業で、株式会社パソナが運営しています。
雇用形態に関わらず、キャリアの不安や仕事のやりがい、働き方などについて無料で相談できます。
悩みだけではなく、自身のキャリアの振り返りや今後のキャリアについて考えたい場合などにも利用できますが、職業紹介は行っていません。
相談の結果、転職を希望する人は、別に転職エージェントや転職サイトを利用する必要があります。
キャリアに行き詰った40代がキャリアコーチングを受けるべき5つの理由
「自分の人生は、自分で切り開いていくもの」と考え、キャリア相談やキャリアコーチングは必要がないという人は多いです。
しかし、選択肢がひとつしかない道を進むのが、自分の人生を切り開いていることになるのでしょうか。
本当の意味で道を切り開くためには、数多くの選択肢を持つ必要があり、その機会を与えてくれるのがキャリアコーチングです。
40代がキャリアコーチングを受けるべき5つの理由を解説しているので、それぞれを詳しく見てみましょう。
キャリアコーチがいらない理由とキャリアコーチングの必要性については、こちらの記事を参考にしてください。
理由①会社に依存しない生き方ができる
現在の40代は終身雇用が当たり前だった年代とは異なり、制度の崩壊により、定年まで会社に雇ってもらえる安心感はありません。
また、2018年1月から厚生労働省が副業・兼業の促進に関するガイドラインの規定を削除・新設しました。(※1)
これにより副業OKの企業が増加しています。
しかし立場上、比較的柔軟に対応できる20代30代とは異なり、役職に就く人が多い40代は上の世代のロールモデルが存在せず、時代の流れに乗ることもままなりません。
そんな世代だからこそ、キャリアコーチングによって価値観を一新し、新しい時代を生き抜くために自身のキャリアの振り返りや強みを探すことが不可欠です。
理由②50代~定年に向けた準備ができる
今は人生100年時代といわれますが、厚生労働省の簡易生命表(令和4年)によると、男性の平均寿命は81.05歳、女性は87.09歳となっています。(※2)
今の平均寿命から考えると、40代は人生のちょうど折り返しの年代となりますよね。
セカンドキャリアについては、定年退職が間近になる50代になって初めて考える人が多いでしょう。
しかしキャリアプランを立てるのに、遅すぎて困ることはあっても、早すぎて困ることはありません。
50代になって焦って考えるよりも、40代から始めたほうがじっくりと深く考えられますし、新しいことを始めるにしても準備期間が取れます。
やりたいことをただやるだけではセカンドキャリア構築の失敗につながるため、キャリアコーチングの支援を受けながら、社会が求めているものなどを探りながらポイントを見極める必要があります。
(※2)厚生労働省 1 主な年齢の平均余命『表2 平均寿命の年次推移』
理由③転職を決断する前に相談できる
キャリアコーチングは、転職エージェントとは違い、転職を前提とした相談を行うわけではありません。
厚生労働省の資料によると、令和元年の調査において、企業の中途採用の方針は35歳未満に対しては積極的ですが、45歳以上では「あまり採用を考えていない」が最多です。(※3)
そのため、40代の転職は「思い切って環境を変えたい」「どこまでできるかチャレンジしたい」といった理由で安易に行うと失敗のリスクが高まります。
転職を含めたキャリアの相談ができるキャリアコーチングから、あなたにとっての最適なキャリアの築き方を導いてもらうのがよいでしょう。
(※3)厚生労働省職業安定局 中途採用に係る現状等について 『図表19:中途採用の年齢別の採用方針』
理由④ワークライフバランスを見直せる
男女問わず、40代から50代にかけては、人生の大きな局面が訪れる年代です。
仕事で重要なポジションを任される人も多く、自分の業務のほかに、部下のサポートやチームのマネジメントを求められるようになるでしょう。
家庭においては、子育てが一段落した女性が社会復帰するタイミングとなりますよね。
それまで育児中心だった人にとって、社会復帰は新鮮であると同時に、子育てとの両立やブランクに不安を感じる人も多くいます。
親の介護や自身の体力の衰えなど、気持ちだけでは乗り越えられないことも多くなり、諸先輩が「40代は人生の転換期だった」と答えるほど、変化の激しい年代です。
必死に突っ走ってきた30代のように40代も駆け抜けようとする人は多いですが、あれもこれもパーフェクトを目指そうと思っても、現実はなかなかそうはいきません。
ワークライフバランスが崩れてしまうと、心身のストレスが大きくなり、仕事と生活の両方に悪影響を与えてしまうため、見直すタイミングとして40代は絶好といえます。
ライフイベントと照らし合わせながら、キャリアコーチングの指導の元、仕事で譲れないものや生きる上で大事にしたいことを見つけだしていく必要があります。
理由⑤新たな気づきがある
一昔前までは、キレやすかったりマナーが悪いのは若者とされてきました。
しかし近年は、キレやすくマナーの悪い中高年が増えています。
原因はさまざまにありますが、職場の上下関係などから「指摘したくても指摘できない」部下や同僚がいることや、中高年側に指摘されても素直に受け入れられない凝り固まった価値観があると考えられます。
たとえば、部下や年下から「おはようございます」と挨拶されたときに、「おはよう」と返していませんか。
自分は上司で年上だから同じように敬語を使わなくてよい、と考えるのは、凝り固まった価値観でしかありません。
キャリアコーチングは、コーチの客観的な視点をきっかけに、自分の内面と向き合うことができるものです。
自分が正しいと思っていたことは本当に正しいのか、本質を見抜くために活用するべきサービスになります。
40代のキャリアコーチングの選び方
キャリアコーチングを行っている人は数多くいますが、その全員があなたが抱えているキャリアの悩みを的確に解決へと導けるわけではありません。
キャリアコーチングサービスによって、得意とする内容などが異なるからです。
キャリア相談を成功させるには、次の3つのポイントを考慮しながらキャリアコーチングサービスを選ぶ必要があります。
それぞれを詳しく見てみましょう。
選び方①年齢層や目的から選ぶ
キャリア相談といっても、20代と40代では悩みの内容が違います。
男性と女性でも大きく変わる部分がありますよね。
キャリアコーチングサービスを選ぶときは、相談をする目的を明確にした上で、その目的を達成できるコーチであるか確認しましょう。
具体的には、コーチの実績や得意とする年齢層です。
20代のキャリア相談を数多く手がけているコーチより、40代を対象として実績が豊富にあるコーチほうが、あなたの悩みをしっかりとサポートしてくれます。
選び方②費用面から選ぶ
キャリアコーチングの相場は30万〜100万円となっており、サラリーマンや主婦が払うお金としては決して安くはありません。
しかし、相場よりも安いキャリアコーチングサービスの場合、コーチの質が低く期待していた効果が得られないなど、内容に満足できない可能性が高くなります。
キャリアコーチングサービスで的確なサポートを受けられれば、費用を超える大きなリターンが得られます。
キャリアコーチングサービスの多くは月額制や回数パック、時間単位での支払いなどが選べるので、無理のない範囲で利用できるプランを検討してみましょう。
選び方③無料相談を受けてから選ぶ
キャリアコーチングはマンツーマンで行うので、コーチとの良好な関係や相性がなによりも大事です。
同じ言い方でも、「ズバッと核心を突いてくれて信頼できる」と感じる人がいる一方で、「言い方がきつくて自分の意見をいいにくい」と感じる人もいますよね。
相性の良くない相手に相談をしたり、ましてや自分の内面を探られるのは嬉しい気持ちではありません。
キャリアコーチングサービスの多くは、有料のプランを申し込むまえに無料相談が利用できるシステムがあります。
受けられるサポート内容や実績を始めとして、話し方や言葉遣いなどコーチの雰囲気を肌で感じておくことが大事です。
最初に無料相談を利用したコーチが良さそうと思っても、必ず複数の無料相談を利用して、より自分に合いそうなコーチを見つけてください。
無料キャリアコーチングの見分け方については、こちらの記事を参考にしてください。
40代のキャリア相談で大事なのは自分で決断すること
コーチは親身になってあなたの悩みに向き合ってくれますが、あなたに代わってあなたのキャリアを築くことはできません。
あくまでも、あなたが自分について深く知るきっかけや、本心はどうしたいのかを一緒に探してくれるだけです。
「それでは結局、自分はなにも選べないのではないか?」と思うかもしれませんが、コーチとの会話によって、自分が進む道を自分で選択していけるようになるのがキャリアコーチングサービスです。
選択が失敗したとしても、「この道を選んだのは自分だから」と決断自体を否定せず、自分で考え行動に移したことを前向きに捉えられるのであれば、大きく前進したといえますよね。
まとめ
この記事では、40代のキャリア相談の必要性や相談先を解説しました。
最後に、これまでの内容を簡単にまとめます。
- 40代のキャリア相談は、キャリアコーチングサービスや転職エージェント、ハローワーク、キャリア形成・学びなおし支援センターの4つで可能
- 40代は転職自体が難しく、失敗する可能性があるので、転職を実行するまえにキャリアコーチングサービスを受けるべき
- キャリアコーチングサービスは、会社に依存した生き方を避けたい人に向いている
- 40代でキャリア相談をすると、定年の準備やライフワークバランスを整えた生活が始めやすくなる
- キャリアコーチングサービスは、得意とする年齢層や自分の目的を達成できるプランがるかを確認し、実績が豊富なコーチがいるところを選ぶ
これまでの日本は、会社にいればそれなりのキャリアが積め、社会的信用も得られていました。
しかし、今はキャリアは会社から与えられるものではなく、自分で選んで積み上げていくものに変わってきています。
自己分析を深め、自分が望む生き方や働き方、適正を見極めていく必要がある40代こそ、キャリア相談をして客観的な意見を取り入れるのがよいでしょう。