完璧じゃない自分が嫌い?!完璧になる方法と「完璧な人間」の意味とは?
- 完璧になる方法はあるの?
- 完璧じゃない自分が嫌いな理由とは?
- 完璧な人間はいないというのは本当?
自分を変えたいと行動している人のなかには、ストイックに高い目標や理想を持ち、「完璧な人間」を目指している人もいますよね。
しかし頑張っているのに完璧に近づけないと、「情けない」「やっぱりダメな人間」などと、自分を嫌いになってしまう人もいるでしょう。
そこで今回は、完璧じゃない自分が嫌いと悩む人に向けて、完璧の意味や方法について解説していきます。
完璧な人間の本当の意味を知って、より自分らしく、自由にチャレンジしていきましょう。
完璧な人間の意味とは?
「完璧な人間」というのは、人によって変わる曖昧さがあるといえます。
なぜなら、どんな人を「完璧な人間」とするかや、完璧の度合いも人によって条件が違うからです。
また、自分の思う完璧も立場やライフステージの変化によって、必ずしもずっと同じとは限りません。
この記事では、本当の意味で完璧な人とは、自分の得手不得手を理解し、条件や状況などを踏まえた上で最善を考え、実行できる人のことと定義しています。
ここで言う完璧な人間は、自己理解と他者理解の双方が深いので、無茶苦茶な目標を立てたり、非現実的なやり方を押し付けたりしません。
自分の価値を上げるゴールを目指し、コツコツと地に足をつけて努力を続けられるでしょう。
完璧じゃない自分を嫌ってしまう3つの理由
完璧な人間は人によって違うとお伝えしましたが、何事にも高い目標を持ちストイックに努力する人のことを、完璧主義と呼ぶこともありますね。
完璧を求めすぎるあまりに自己否定をしてしまいやすいのは、「不適応的完璧主義」の人です。
完璧主義には「適応的完璧主義」と「不適応的完璧主義」の2つがあります。
簡単に、「適応的完璧主義」と「不適応的完璧主義」について説明しますね。
適応的完璧主義 | 自分に見合った完璧を目指して、自分を上昇させることができる |
---|---|
不適応的完璧主義 | 完璧を目指すが、自分の価値を低くみているため、過度に不安を抱えてしまう |
さらに、ここでは「不適応的完璧主義」の人はなぜ自分を嫌いになってしまうのか、理由を解説します。
理由①理想の自分ではないから
現実と理想に大きなギャップがあることが、完璧じゃない自分を嫌ってしまう理由です。
極端な例ですが、憧れの人(理想)に近づく努力をしても成果が出ない(現実)と、「結果を出せない自分が情けない」「もっと努力できない自分が嫌」と落ち込んでしまう人もいますよね。
そして、理想と現実のギャップが生じやすいのが、不適応的完璧主義の人です。
「不適応的完璧主義」の人は、本来の自分には不向きなことを理想としていたり、いきなり大きな目標を達成しようとする傾向があります。
当然ながら適性や経験などが足りないため、現実と理想に乖離が起こり、理想に近づくためにもっと努力しなければと間違った方向に進んでしまいやすくなります。
いくら努力しても叶えられないので、どんどんと自分自身を認められなくなり、パフォーマンス自体も低下してしまってさらに理想とかけ離れてしまいます。
対して「適応的完璧主義」の人は、目標は高く持っていても、無理をしすぎません。
やってみてうまくいかなくても、結果を受け入れて方向性を再考してみたり、再度挑戦するなどポジティブな思考を持っています。
自分に合った完璧を設定できていないことが、自分を責めることにつながってしまうのです。
現実と理想のギャップに悩んだときの対処法については、こちらの記事を参考にしてください。
理由②良い評価をもらえないから
完璧ではない自分を嫌ってしまう理由として、「不適応的完璧主義」の特徴である、他人からの評価に敏感であることが挙げられますよ。
他人からの評価で自分が完璧かを推し量っている人は、自分が成し遂げたい理想や目標よりも、他人から求められる理想を優先してしまいます。
そもそも自分がやりたいと思っての行動でもないので、モチベーションが維持しにくく、できない自分を責めやすくなってしまうのです。
仮に他人の理想である「完璧」になったとしても、周りが必ず認めてくれるわけではありません。
周りが思う「完璧」を基準にしてしまうと、思っていたのと違う評価だったり、他人からの評価が低かったりしたときに自分を嫌ってしまうケースが多いのです。
理由③完璧の基準を0か100で判断しているから
「不適応的完璧主義」の人は結果を0か100で捉えてしまい、100以外は失敗と考えます。
何事も100%の成功をおさめることは難しいので、0か100の思考では、なかなか「完璧(100%)」になれず、自分を否定してしまうでしょう。
また、完璧な結果が出なければすべて失敗なので、成功体験が積めず、自分はダメな人間だと思い込んでしまいます。
「適応的完璧主義」であれば結果がすべてと考えず、60でも70でも合格点と考え、後から修正をして100に近づければいいと前向きに捉えられます。
マイナス1の減点も許せない「不適応的完璧主義」では、100ではない自分を嫌ってしまう傾向があるのです。
物事の捉え方を変えたいと考えている人は、こちらの記事もあわせて参考にしてみてくださいね。
自分にとっての完璧な人間になる4つの方法
常に完璧を目指しすぎてしまう人のなかには「ずっとこのままではいつか潰れてしまう」と、「完璧を目指すことをやめたい」と考えている人もいるでしょう。
そんなプレッシャーを抱えているなら、まずは自分で自分にかけてしまっている「完璧」の圧力を和らげてみてください。
冒頭でもお伝えしたように、何をもって完璧な人間とするかは人によって違います。
大切なのは、他人や世間の価値観ではなく、自分にとっての完璧な人間になることです。
ここでは、自分にとっての完璧な人間になるための方法を詳しく解説します。
方法①自分や他人の長所をほめる
自分にとっての完璧になる方法のひとつめが、物事の評価の仕方を変えることです。減点方式から、加点方式へと変えて、褒めるクセをつけてみましょう。
完璧であることへのプレッシャーを抱えている人の多くが、自分や他人に対して減点方式による評価や見方をします。
自分にとっての理想の状態を100として、そこから理想と違う部分を見つけるたびに点数を引いていくのが減点方式です。
減点方式では自分や他人の長所に目が行かず、短所ばかりを見てしまうので、自己否定や他人への評価が厳しくなってしまいますよね。
一方で加点方式なら、0をスタートとして自分や他人のよい部分を見つけて点数を足していくので、自然とポジティブ思考になります。
また、他人の長所を見つけてほめる作業は、同時に自分の価値感を改めて考えるきっかけにもなり、他人を認めることで視野が広くなり自分も認めやすくなります。
自分を客観視できるようになるので、自分への過度なプレッシャーや他人に自分の価値観を押し付けることがなくなりますよ。
自分で自分を褒める方法は、こちらの記事でまとめているので、ぜひ参考にしてください。
方法②評価からいったん離れてみる
自分にとっての完璧になるには、結果や評価を考えないようにしてみることも方法のひとつです。
完璧な結果を出すために、努力をすること自体は間違いではありません。
しかし「100点を出すこと」「周りから完璧だねと言われること」だけに固執して、長い間、悩み続けてしまうのは時間と労力がもったいないですよ。
結果や評価をゴールとする考えをいったん手放したうえで、行動に対して考える際は、100点以外に78点や83点といったグラデーションを持つようにしましょう。
100点をとるという凝り固まったままの高いハードルを下げるには、まずは評価自体から離れ、自分の努力に目を向けることが大事です。
方法③優先度の高い物事からじっくり取り組む
自分にとっての完璧が、仕事の質を上げることならば、業務に優先順位をつけて管理しやすくすしましょう。
仕事を完璧にこなしたいと考えている人のなかには、すべての業務を100%で取り組もうとしている人もいますね。
仕事ではマルチタスクや一度に複数の業務をかけもちすることは稀な話ではありません。ただ、すべての仕事を同時に完璧に仕上げるのは、現実的ではないですよね。
仕事の質を保ちつつ、生産性を考えるなら、業務に優先順位をつけることを意識しましょう。
高→中→低の順で業務を行えば、あなた自身も達成感を得やすくなり、業務もゆっくり落ち着いて取り組めます。
そして余裕が生まれれば、周りのサポートをしたり、自分のスキルアップに時間をかけたりと、自分の考える「仕事を完璧にこなす人」に近づけるでしょう。
方法④自己分析で理想と現実のギャップを減らす
思い描いている完璧な自分の姿に近づくには、理想と現実のギャップを少しでも小さくしましょう。
理想と現実のギャップを縮めるためには、自己理解が欠かせません。
下記などを客観的に分析し、自分自身や取り巻く環境を知れば、高すぎる理想や無理な目標を立てずに済みます。
- 自分の価値観
- 行動パターン
- 感情
- 得意
- 不得意
- 強み
- 弱み
今の自分に見合った目標を立て、着実にクリアしていくことが、自分が思う完璧な自分に近づくためのステップです。
まとめ
この記事では、完璧になる方法や「完璧な人間」の意味を解説しました。
最後にこの記事をまとめます。
- 完璧な人とは自己理解と他者理解が深く、高すぎる理想を持ったり自分や他人に厳しすぎる評価をしない人
- 自分にとっての完璧を目指すなら、自分や他人をほめる思考が大切
- 評価から離れることは、完璧に近づくためのステップのひとつ
- 仕事での完璧を考えているなら、優先順位の高い物事から取り組むのがおすすめ
- 完璧な人はいないと理解し、理想を叶えるための努力する自分を認めるのが大事
完璧を目指していると結果を重視するあまり、自分を追い詰めてしまうこともあるでしょう。
完璧を目指すことを悪く捉えすぎるのではなく、自分や他人がつらくなる前に立ち止まる方法を取得し、自己理解や他者理解を進めてみてください。