
自分を嫌いになる原因とは?自分を好きになる簡単な5つの習慣
- 自分が嫌いになる原因は?
- 自分を好きになる方法が知りたい!
- 自分を好きになりたいときに気を付けることは?
世の中には、自分の嫌いな部分を課題と捉えて、修正や改善によって自己成長につなげられる人もいますが、そんな人ばかりではありません。
むしろ、できない自分を責めたり、追い詰めすぎてしまったりと、いつまでも自信が持てず生きづらさを抱えている人のほうが多いですよね。
そこで今回は、自分を嫌いになる原因や、自分を好きになる方法について解説します。
日常でできる小さな行動や考え方の工夫を紹介しているので、自分を好きになりたい人はぜひ参考にしてください。
自分を好きになれない原因とは?心理的な3つの要因

人間は社会的な動物のため、本能的に他者からの評価を気にするようにできています。
そのため、弱い自分や上手くできない自分に対し、「そんな自分は好きになれない」と感じるのは、特別な感情ではなく自然であるといえるでしょう。
とはいえ、自分を好きになりたいのになれない状況は、辛く苦しいですよね。
自分を好きになれない原因にはどのような心理的な要因があるのか、詳しく解説します。
要因①出来ない自分に注目してしまう思考のクセがあるから
自分を好きになれない心理的な要因の1つめは、できない自分に意識が向いていることです。
これは個人の性格ではなく、人間に誰しも備わっている「ネガティビティバイアス」という心理が作用しています。
人の脳は、進化の過程でリスクに敏感になるように機能が発達してきました。
ポジティブな情報よりもネガティブな情報を素早くキャッチし、長く記憶に留めておくことで、身の危険から自分を守るためです。
できない自分に意識が向くのも、脳が成功した自分や努力した自分よりも、失敗やミスといったネガティブな記憶を優先して思い出すからです。
ですが、思い出すのが失敗やミスばかりだと、過去の自分に対して落ち込むだけではなく、「こんなに失敗ばかりする自分には無理」と今や未来での挑戦も弱気になってしまいますよね。
できない自分を変えたいと思いながらも、「ネガティビティバイアス」によって行動が伴わないので成功体験が積めず、ますますそんな自分に嫌悪感を抱いてしまいやすくなります。
要因②他人と比べる習慣が自信を奪っていくから
自分を好きになれない心理的な要因の2つめは、他人との比較による自信の喪失です。
今はSNSの普及により、自分と他人を比べるフィールドが広くなり、日本中や世界中の人が相手です。
周りを見渡す分には自信を持てていたことも、SNSの世界には上には上がいますよね。
「自分はまだまだだ」「努力が足りない」と否定的な状況が生まれやすく、こんな自分を好きになれないと思ってしまいます。

要因③自分を責めることが当たり前になっているから
自分を好きになれない心理的な要因の3つめは、失敗に対して自分を責めることがデフォルトになっていることです。
失敗は多くの場合で複数の原因によって発生しますが、自分を責めることが前提になっていると、原因の追求を始める前から「自分が悪い」と判断してしまいがちです。
自分を責めやすくなる背景には、過去に失敗を強く非難された経験や人に褒められたことがないなどのトラウマが関係しているケースがあります。
いつもミスをするのは自分、失敗の原因が自分と無意識のうちに自分を責める思考があると、そんな自分に自信が持てず、自分を好きになれません。
自分を好きになる方法!簡単にできる5つの習慣

自分を好きになりたいと思っても、簡単にできることではないと感じてしまう人は多いですよね。
そこで、「自分が嫌い」から「自分が好き」にいきなり変わる方法ではなく、毎日の習慣を見直して、自分を好きになる土台を作っていくことをおすすめします。
自分を好きになるための習慣はどれも難しくはなく、簡単にできるものばかりなので、詳しくみてみましょう。
- 朝の習慣①やさしい言葉で1日をスタートする
- 朝の習慣②SNSなどの情報を見る前に「自分の時間」を5分持つ
- 昼の習慣③人と比べそうになったら深呼吸でリセットする
- 昼の習慣④無理を感じたら「断る・頼る」を選択肢に入れる
- 夜の習慣⑤1日の終わりに頑張ったことを3つ書き出す
朝の習慣①やさしい言葉で1日をスタートする
1日の気分を左右する朝は、自分を責める言葉ではなく、自分に優しい言葉をかけてみましょう。
具体的に思い浮かばない場合は、家族や友人などに対して、朝にどんな言葉をかけたいか考えてみてください。
「いつも頑張っててすごいよ」「あなたが元気でいてくれるだけで嬉しいよ」など、大切な人に伝えたい言葉ならスラスラと思い浮かぶ人は多いのではないでしょうか。
その言葉を、自分にも伝えてみてください。
朝は睡眠によって脳内の情報が整理され、やる気や集中力にかかわる脳内物質のドーパミンが十分に蓄えられた状態です。
そのタイミングで、「大丈夫だよ」「すべて上手くいくよ」などポジティブな言葉を自分にかけると、脳が前向きになって行動へも移しやすくなります。
「今日は上手くできた!」「頑張れた」と小さな行動を積み重ね、自分で自分を認められるようになれば、好きにも近づけるでしょう。

朝の習慣②SNSなどの情報を見る前に「自分の時間」を5分持つ
いきなりギアをフルに上げるのではなく、少しずつ上げるようなイメージで時間を使うと、心身のストレスが減り気持ちに余裕が生まれます。
起きてすぐスマホでSNSをチェックする習慣がある人は、その前にコーヒーをゆっくりと飲んで味や香りに意識を向けたり、ストレッチや深呼吸で体をほぐすなど、心を落ち着かせる時間を取り入れてみましょう。
起きてすぐスマホでSNSをチェックすると、まだ十分に目覚めていない状態で過剰な情報が入ってくるので、脳が興奮してしまいます。
さらに、他人の情報に触れることで、「成功者は早くから活動しているのに自分はなにをやっているのか」など、自分を責めるきっかけを得てしまいます。
寝起きは、心身ともにリラックスした状態から、活動モードへと移行する大事なタイミングです。
穏やかに1日のスタートをきることで、好き・嫌いといった感情を上手くコントロールできる心の余裕をつくっておきましょう。
昼の習慣③人と比べそうになったら深呼吸でリセットする
日中は職場で人と接する場面が多くなり、他人と自分を比べる機会が多くなりますよね。
「他人と自分を絶対に比較しない」と決めても、それができなかったときに「だから自分はだめなんだ」と落ち込んでしまいます。
多くの人は他人と自分の比較を無意識に行っているので、比較することを絶対悪とは考えずに、自分に許可してしまいましょう。
他人と比較をしそうになったら、深呼吸をして「私は今、あの人と自分を比較している」と認識してみてください。
比較している自分を認識すると、「どうして自分のほうが劣っていると感じるのだろうか」など、新しい視点が生まれてきます。
視点を変えながら、上手に比較した結果を受け流す習慣をつけることで、自分を「責める」から「認めてあげる」、好きになれる一歩がふみだせるでしょう。
つい人と比べてしまう方は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてくださいね。

昼の習慣④無理を感じたら「断る・頼る」を選択肢に入れる
「仕事ができない自分を好きにはなれない」という方もいますよね。
仕事ができないと判断してしまう理由はさまざまですが、もしかしたら、自分のスキルと仕事量があっていないだけかもしれません。
要は環境を整えれば、「仕事ができない自分が嫌い」となる機会が減る可能性があるということです。
たとえば仕事をたくさん抱えている状態で新たに依頼を受けているなら、「引き受ける」だけではなく「断る」の選択肢を持ってみましょう。
実際に「断る」かは別として、これまでは「引き受ける」しかなかった選択肢が2つになることで、自分の今の状態や気持ちを考える余地が生まれます。
同様に、自分の仕事を抱え込みすぎたときも、他人に「頼らない」と決めつけるのではなく、「頼る」選択肢を増やしてみてください。
選択肢が増えたとしても、結局は他人からの依頼を断れず、他人に頼ることができないこともあるでしょう。
しかし、ここで大事なのは自分の中で選択肢を増やすことです。
選択肢がなければ、どれだけ自分に負担が大きくても逃げ道がありませんが、選択肢が増えれば本当にピンチのときに今までと違うほうを選ぶきっかけを掴める可能性があります。
少しずつ自分の行動を変えたり、環境を整えてみたりすることで、仕事で自分に嫌気がさす状況を変えることができるでしょう。
こちらの記事でやりたくない仕事の断り方を紹介しているので、断り上手になりたい方はぜひ参考にしてください。

夜の習慣⑤1日の終わりに頑張ったことを3つ書き出す
1日の終わりに、日記やノートに今日できたことや頑張ったことなど、ポジティブな内容を書き出してみましょう。
日記を書くこと自体、脳内の情報が整理されて自律神経が整いやすくなりますが、自分が嫌いと感じる人の多くは、ミスや失敗などを自己反省することが多いです。
そこで、ネガティブな内容は避け、良かった点にのみ意識を向けることで、悪いことに向きやすくなっている思考のクセを改善していきます。
自分の努力が目に見えるので、自分をすきになるきっかけがつかみやすくなるでしょう。
自分を好きになるために手放したい3つの思い込み

自分を好きになるには毎日の習慣で自分を好きになるための土台作りを行いながら、あわせて今までの自分を嫌いになりやすい思い込みを手放していくことも大切です。
どのような思い込みに注意が必要なのか、具体的にみていきましょう。
NG思考①「完璧になれば好きになれる」という思い込み
自分を好きになりたい人の中には、欠点のない完璧な自分を目指しているケースが多くあります。
完璧な自分なら好きになれると思い込んでいるからですが、世の中に完璧な人はいません。
「自分が好き」といえる人の多くは、完璧な自分だから好きなのではなく、むしろ欠点のある自分も含めて「それも自分」と感じています。
自分を好きになれるのは欠点がなくなったときではなく、欠点を受け入れられたときです。
自分を好きになるためには、自分の持っている完璧の定義を見直してみましょう。
完璧な人の本当の意味やなり方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

NG思考②「人の期待に応えないと価値がない」という思い込み
人は他者からの評価を気にするような脳の仕組みになっているとお伝えしましたね。
しかし、「だめな自分はせめて人の期待を裏切らないことくらいしか存在価値がない」「人の期待すら応えられなくなったら自分は本当にだめになってしまう」などと考えている場合は、自分の価値を100%他者からの評価に依存してしまっています。
脳の仕組みがますます人の期待に応えることに傾き、自分は本当はどうしたいのか、本音が見えなくなってしまうでしょう。
なにより、人の期待に応えることを基準とした生き方では、常に満たされない気持ちになりストレスが大きくなります。
自分の声を尊重することを忘れてしまうと、どれだけ頑張っても自信が持てず、価値も認められず、自分を好きになれません。
自分を好きになるには、しっかりと自分自身でも自分の価値を考えることが大切です。

NG思考③「頑張っていない自分はダメだ」という思い込み
自分を好きになるためには、他人の何倍も努力をして頑張らなくてはいけないと思ってしまうと、何もしていないときの自分が許せなくなります。
ですが、心身を休ませる時間がないと、エネルギーが枯渇して頑張る力が沸いてきません。
力を抜いたり休みたいと思う自分を自分自身が許し、休んでいる自分に対して「休んでくれてありがとう」と感謝してみてください。
感謝は他人からされるだけではなく、自分が自分にしても、幸福感の向上やストレスの軽減などの効果があります。
時に休むことを自分で否定しないことも、自分を好きになるためには必要なことです。
まとめ
この記事では自分を嫌いになる原因や、自分を好きになる簡単な5つの習慣について解説しました。
最後にこの記事の大事な部分をまとめます。
- できない自分ばかりに意識が向き、他人と比べすぎたり、自分を責めるのがクセになっていることが自分が嫌いになる要因
- 自分を好きになりたいなら、朝は自分に優しい言葉をかけるところからスタートし、心に余裕をもつ
- 職場では「断る」「頼る」を選択肢に入れ、自分の心身の状態に合わせた選択をすることを意識してみる
- 1日の終わりに自分が頑張ったことを書いて、脳に自分はやれていることを意識させる
- 「完璧になる」「人の期待に応える」「頑張り続ける」と自分を好きになれるという思い込みを手放す
自分を好きになれないのは、これまでの生き方が人からの期待に応えようと自分の本音を押し殺してきたからです。
それなら、反対に生き方を変えれば、自分を好きになれますよね。
生き方は簡単に変えられませんが、日常に取り入れる小さな習慣や思い込みの手放しは意識をするだけなので簡単です。
自分を好きになるための一歩を、今日から始めてみましょう。


