
自己理解を深めたい人必見!自分を知るための6つの方法
- 自分を知りたいと思う理由は?
- 自分を知る方法が知りたい!
- 自分を知るときの注意点は?
自分を知りたいと思ってもどうすればいいのかわからない、そんな悩みを抱えている人はたくさんいますよね。
そもそも自分は自分でしかないのに、どうして自分を知りたいと考えるのでしょうか。
そこで今回は、自己理解を深めるための方法を解説します。
「仕事にやりがいを感じられない」「なんとなくで仕事を続けてしまっている」といった悩みがあるときも、自己理解を深めるタイミングといえますよ。
ぜひ本記事を最後まで読み進めて、自分を知ることで人生をよりよく進めるための地図を手に入れてください。
自分を知りたいと思うのはどうして?

自分を知りたいと思うのは、現状の自分の選択に違和感があるからです。
違和感がある状況とは、今の仕事や人間関係、生き方などに心のどこかで「これでいいのだろうか」「現状維持でいいのかな」などの漠然とした不安があるケースですよ。
そして漠然とした不安があるからこそ、「本当の自分を知れば心から望む仕事や生き方が見えてくるかもしれない」と期待してしまいます。
本当の自分を知って本音で選択したいという気持ちは、人は誰しも持ち合わせているとされる欲求です。
下記の、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱する「欲求5段階説」を見てみましょう。

「欲求5段階説」において、自分を知りたいと思う欲求(自己実現の欲求)は、1段階目から順に欲求を満たしていくと最終的に出現するとされます。
| 1段階目【生理的欲求】 | 食欲や睡眠欲といった生きるために不可欠な欲求 |
|---|---|
| 2段階目【安全欲求】 | 身の安全や健康、経済的な安定といった心身の安全を願う欲求 |
| 3段階目【社会的欲求】 | 家族や職場などに所属して人とつながり、孤独を避けたいという欲求 |
| 4段階目【承認欲求】 | 他者から認められたい高く評価されたいという欲求 |
| 5段階目【自己実現の欲求】 | 自分の価値観に基づいた生き方をしたいという欲求 |
一方で、現代の日本ではピラミッド型が逆で、自己実現の欲求が1段階目にあるという説も浮上していますよ。

これは、世界的に治安の良い日本では、生まれたときから生理的欲求や安全欲求が満たされた状況の人が多いことが理由としてあげられます。
さらに昨今ではSNSの普及によって、自己実現の欲求や承認欲求を重視する人が増えている傾向もあると考えられるからです。
そもそも自分を知りたいという欲求が人にはあることに加えて、現代社会の背景からも、本当の自分を見つけたいと願うのは、何らおかしなことではないといえるでしょう。
自己理解を深めるための6つの方法

自分を知っていると思っていても、上辺だけであったり、過去の経験などから思い込んでいるだけというケースが多く、本当の意味での自己理解ができている人は多くはありません。
自分を知るには、自分の思考や価値観などの振り返りと客観的視点が重要です。
そこでここでは、自己理解を深めるための方法を解説します。
方法①自己分析ツールや診断テストを活用する
自己理解を深めたいときは、気質や性格といった自分の大まかな分類を知りましょう。
それには、次のような自己分析ツールや診断テストなどが役に立ちますよ。
| MBTI | スイスの心理学者カール・ユングの理論に基づき、人を16タイプの性格に分類する診断ツール |
|---|---|
| ストレングスファインダー | アメリカのギャラップ社が開発したツールで、自分の強みや能力を知り、キャリア構築や転職などに生かす |
| エニアグラム | 人の性格を9つに分類するもので、自身の行動の背景や動機を知ることで自己成長や他者理解を進める |
| モチベーショングラフ | 幼少期から現在に至るまでの出来事とモチベーションの変化を、グラフに記して可視化して振り返ることで、自分の価値観や強みなどに気づく |
どの自己分析ツールや診断テストにおいても、あくまで自己理解の入口として行うものです。
結果が自分のすべてと捉えるのではなく、ここからさらに深掘りしていくという意識で活用することが大切です。
方法②価値観マップの作成
価値観マップとは、自分の価値観を整理するマインドマップです。
価値観は単なる好き・嫌いといった個人の嗜好というよりも、経験などによって培われた思考や信念などが反映されたものといえます。
たとえば「他人に対して思いやりを持つ」という価値観は、過去に人に親切にされた経験はもちろん、反対に親切にされなかったからこそ、自身の価値観として大切にしている場合もありますよね。
価値観には自覚しているものだけではなく、無自覚の価値観によって自分の行動を決めていることもあり、価値観マップによってその洗い出しを行うことができますよ。
一見するとバラバラに見える価値観でも、書き出していくと共通項が見つかりやすくなります。
自分がなにに幸せを感じているのか、どんな生き方を望んでいるのかなどに気づくきっかけになるでしょう。
価値観マップによって価値観が定まると、自分軸でキャリアや人間関係、生き方などを考えられるようになります。
自分軸で生きたい方は、ぜひこちらの記事から、自分軸を高めるトレーディング方法をチェックしてみてください。

方法③ノートに気持ちを書き出す
ノートに気持ちを書き出すと、気持ちが言語化されるので、漠然としたものが明確になり、自分の思考や価値観などに気づきやすくなります。
たとえば、モヤモヤしているときに、頭の中でいくら気持ちを整理しようとしても、なかなか解決に至らないという経験は誰でも一度くらいはあるのではないでしょうか。
これは、脳にはネガティブな情報を強く引き込みやすいという特性があるためです。
モヤモヤしていると、さらにモヤモヤの記憶を呼び起こすという悪循環が起こりやすくなるとされています。
要は、頭の中だけで気持ちを整理するというのは実はとても難しいのです。
以下は、ノートに気持ちを書き出すときに使える方法です。
- ジャーナリング
- モーニングページ
「何もわからない」と行き詰ったときこそ、文字にして新たに視覚から情報として取り入れることで、冷静に考えてみましょう。

方法④正しいやり方で自問自答する
自問自答は自己理解を深めるためには欠かせない方法です。
一方で自分を知りたいと考えている人の多くが、自分に問いかけても上手く自己理解が深められないと悩んでしまいます。
その理由は、「なぜ?」「どうして?」といった問いかけには、責めのニュアンスが含まれているからです。
無意識に言い訳を考えてしまうので、自己理解を深めたいときはNGですよ。
なので、自分に問いかけるときは、「なにを?」と聞いてみましょう。
たとえば、会社の特定の人物に会うとモヤモヤしてしまう場合、「なぜ自分はモヤモヤしてしまうの?」と問いかけると、モヤモヤしてしまう自分が大人げないと考えてしまいます。
これを「なにがあなたをモヤモヤさせると思う?」に変えると、「自分の意見ばかりを話して、他の人の意見が聞けないこと」など、モヤモヤする理由がわかりやすくなりますよね。
自己理解を深めるための自問自答は、自分を追い詰める詰問ではなく、事実に近づくための問いかけを意識しましょう。
方法⑤フィードバックを受ける
自分を客観的視点で見るには、他人からフィードバックを受けるという方法も有効です。
家族や友人、会社の同僚など信頼のおける人に、自分はどんな人か聞いてみましょう。
周りの人には聞きづらいという場合は、コーチングやカウンセラーなど専門家のサポートを受ける方法もありますよ。
自分から見えている自分と、他人から見えている自分は必ずしも一致していません。
むしろ、「こんな風に見えているのか」といった新たな気づきが得られるでしょう。
批判的なフィードバックを受けた場合でも、反発したり否定せずに、冷静に受け止めることが大切です。
より多くのフィードバックを受けることで、自分自身を多面的に捉えることができます。

方法⑥ジョハリの窓を作成する
自身の振り返りと客観的視線によって自己理解を深めていったら、ジョハリの窓を作成しましょう。
ジョハリの窓とは、アメリカの心理学者ジョセフ・ルフトとハリー・インガムが提唱するフレームワークです。
自分から見た自分と他人から見た自分を4つの窓に分けて、自己理解を促すものであり、以下は簡単な概要になりますよ。
| 自分が知っている | 自分が知らない | |
|---|---|---|
| 他 人 が 知 っ て い る | 開放の窓 自分が把握して開示しているため、他人からも認識されている自分 | 盲点の窓 自分では気づいていないが他人は認識している自分 |
| 他 人 は 気 づ い て い な い | 秘密の窓 自分は認識している感情や価値観を、他人には開示していない状態 | 未知の窓 自分も他人も認識していない自分で、主に表に出ていない才能や強みを指す |
ジョハリの窓を作成すると、自己理解と他者理解のズレを可視化することができます。
自己理解を深めるだけではなく、他者理解や相互理解にも役立つため、社内・外でのコミュニケーション力の向上につながります。
【注意】自己理解は自己受容とセットで考える

自己理解を深めるにあたり、どんな自分でも受け入れる自己受容はセットで考えてください。
自己受容とはありのままの自分を受け入れ、否定しないということです。
価値観の洗い出しや感情の整理、他人からのフィードバックなど、自己理解を深める方法を行っていくと、自分の至らなさが出てきます。
そのときに、長所や得意な部分だけを受け入れ、短所や不得意な部分を排除してしまうと、それは本当の自分を知ることにはなりませんよね。
自分を知る目的は、自分の人生を豊かにするために行うものです。
欠点の掘り出しは自己成長の機会を得たと考え、悩みや問題を前向きに解決して、なりたい自分になる道筋を見つけることが大事です。


まとめ
この記事では、自分を知るための方法を解説しました。
最後に大事な部分をまとめます。
- 自分を知りたいと思うのは人として自然な欲求
- 自己分析ツールや診断テストは、自己理解を深める入口として活用する
- 価値観マップの作成やノートに気持ちを書き出して、価値観や感情を言語化する
- 「何が?」と自問自答して自分を深掘りしていく
- フィードバックを受けたりジョハリの窓を作成して客観的視点を得る
自分を知りたいと思うのは、自分の感情をただ感じるだけではなく、客観視できる視点を持ちたいという欲求の現れともいえます。
幅広い視野で自分を見つめられるようになると、自分に合う仕事や生き方を選びやすくなりますよ。
充実した人生を過ごすために、自己理解を深めていきましょう。


