結局損する?!損得勘定で動くのをやめたいときにすべき7つのこと
- 損得勘定で動くのをやめたいが方法がわからない・・・
- そもそもどうして損得勘定で動いてしまうの?
- 損得勘定で動くのはマイナスだけ?プラスの要素はないの?
これまで、損得勘定で動いたことがないという人は稀です。
人は誰しも損得勘定で考えてしまったり、実際に行動に移してしまうことがあるものです。
しかし損得勘定で動いてばかりいると、周囲からは「打算的な人」だと判断され、信頼を得ることは難しくなるでしょう。
損得勘定で動いてしまう自分が嫌になり、自己肯定感が下がってしまうこともあります。
それでは、損得勘定で動くのをやめるには、どうしたらいいのでしょうか。
本記事では、損得勘定をやめたい人に向けて、すべきことを7つ解説しています。
損得勘定で動いてしまう心理的な面からのアプローチや、損得勘定で動く人のリスクなども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
「損得勘定で動く」とは?
損得勘定とは、物事などを自分にとって損(デメリット)か得(メリット)かで判断することをいいます。
「損得勘定で動く」とは、自分にとって得(メリット)があれば行動したり選択するものの、損(デメリット)なら行動せず選択もしないことです。
金銭的な面に限らず、仕事や人間関係など、さまざまシーンにおける判断基準が損得なので、損得勘定で動く人は周囲からは打算的な人という見方をされることが多いでしょう。
では、損得勘定が強い人には一体どのような心理が働いているのでしょうか。
損得勘定が強い人のリスクと併せて詳しくみていきましょう。
損得勘定で動く人の心理とは?
実は、損得勘定で動くことは、多かれ少なかれどんな人にもあります。
なぜなら、人は「損失回避の法則」という心理が働きやすく、「得を逃したくない」「損をしたくない」という気持ちになりやすいからです。
つまり、損得で考えてしまうこと自体は自然であるともいえるのです。
ですが損得勘定が強い人の場合は、判断の基準が常に「損か得か」なので、目先の利益にとらわれやすく、利益を得るためには周囲の状況や人間関係などを顧みません。
「人よりも自分が得をしたい」「見返りが期待できるから優しくする」といった計算高さが見え隠れします。
自分の損得だけではなく他人の損得にも敏感で、自分が損したわけでもないのに他人の得が許せないシーンも多くなるでしょう。
損得勘定で動く人は、すべてを損得勘定で決める自分のルールを正しいと思っていたり、反対に自分のやることに自信が持てず、見返りを得ることに執着してしまったりします。
損得で動く人の末路・リスクとは?
損得勘定で動く人は目先の利益を優先するため、物事の本質や全体を見極める力がつかず、長期的には仕事や人間関係などで損をしやすいでしょう。
「Aのほうが得だ」と思って選んだことが、後々、実は「Bのほうが得だった」ということはよくある話ですよね。
たとえば年収が高い人気の大手企業Aと、年収が平均的な中小企業Bが就職先の候補として挙がったときに、年収が高いという点だけで「Aのほうが得だ」と判断したとしましょう。
入社後、A社は確かに年収は高いけれど業務量が膨大で、心身の疲労がたまり、結局3年で辞めてしまいました。
一方で、平均的な年収のBは、残業もなく土日もしっかり休めます。
心身ともに健全な状態で長く勤められ、安定した収入を長く得られるBのほうが、長期的に見ると得だといえるでしょう。
「損するかも」と考えた時点で考えるのをやめてしまえば、自分の価値を上げたり、成長につながったりするチャンスを逃し続けてしまいます。
損得勘定で動くのをやめたいときにすべき7つのこと
「自分の損得勘定は行き過ぎているのではないか?」と悩んでいても、どうすればよいかよくわからないのではないでしょうか。
損得勘定で動くのをやめたい人向けに、ここでは7つの改善方法を紹介します。
それぞれを詳しくみていきましょう。
- 方法①選択の基準を「損得」から「感情」へ変える
- 方法②常日頃から周りへの感謝の気持ちを持つ
- 方法③見返りを求めない行動を取ってみる
- 方法④「損」の捉え方を変える
- 方法⑤他の人との比較をやめる
- 方法⑥周りの人のことを心から信用する
- 方法⑦失敗やリスクを恐れすぎない
方法①選択の基準を「損得」から「感情」へ変える
損得勘定で動くのをやめたいときは、自分の気持ちを優先して物事を判断しましょう。
自分の心が願うものや自分らしくいられる人との付き合いは、充足感や満足感が高く、人生そのものを明るく前向きにしてくれます。
これまで損得勘定で動いてきた人は、自分が楽しいと思うことや嬉しいこと、好きなこと、大切にしたいことなどは二の次にしてきたのではないでしょうか。
たとえば、年収のみで就職先や転職先を選ぶのは損得が基準になっています。
これを「やりたい仕事か」「熱意や熱量を持って取り組める内容か」で判断してみるのです。
人間関係であれば、自分にとってメリットがある人と付き合うのではなく、一緒にいて楽しい人や居心地のよい人、本音を話せる人を選ぶようにしてみましょう。
ただし、損得勘定を0にして感情を100で考えてしまうと、気持ちに流された冷静な判断ができません。
損得勘定を悪と考えず、上手く状況を絡めながら判断材料のひとつとすることで、感情のみを優先して失敗してしまう可能性を下げられます。
方法②常日頃から周りへの感謝の気持ちを持つ
損得勘定で動く人は、得をすると勝ち、損をするのは負けという価値観を持っていることが多いです。
勝ち負けにこだわると、他人に感謝したり、物事のよい面には目を向けられず、目先の利益ばかりを追うようになってしまいます。
そこで、他人がしてくれた小さなことへの感謝を心がけてみてください。
他人に感謝するようになると、損得勘定で動いて自分の利益のみを考えていたときと比べ、周囲の人の幸せや利益に目が向くようになります。
方法③見返りを求めない行動を取ってみる
損得勘定で動いていたときは、その行動はすべて見返りがあるからこそ、行っていたのではないでしょうか。
見返りもなしに困っている人を助けたり、頼まれごとを断らないなんて、する意味はないくらいに思っていたかもしれません。
しかし、これらを見返りを求めずに行うと、「期待していたリターンとは違った」「もっと高く評価してもらえると思っていた」といった気持ちに苛まれることがなくなります。
最初から見返りを期待しないので、自分がとった行動自体に「よくやった」と評価できたり、充実感が得られます。
他人からの評価や金銭的な利益を度外視した幸福感を体験すると、損得以外にも自分を幸せにする価値観があると気づくことができるでしょう。
たとえば、下記などは見返りを求めない活動や行動です。
- ボランティア活動
- 寄付
- 困っている人を助ける
- 家族や友人にプレゼントをする
- 頼まれごとを断らない
ただし、自己犠牲が行き過ぎてしまうと疲れてしまったり、報われない気持ちになってしまいます。
自分の心身の健康や幸福感を大切に、無理のない範囲で行うようにしましょう。
他人のために生きる幸せと自己犠牲との違いについては、こちらの記事を参考にしてください。
方法④「損」の捉え方を変える
損得勘定をやめたいと考えたら、自分の損得勘定の基準を客観的に見てみましょう。
自分にとっては「損」に思えることが、他人からすると「得」に思えている可能性があるからです。
損得勘定は人それぞれで違うため、基準によって「損」であるか「得」とするかは変わります。
損得勘定が強い人でも、自分の判断が100%合っているかは確信できませんよね。
客観的に自分をみるには、まずは他人の損得勘定の基準を知る必要があるので、必然的に他人の感情や視点が理解できるようになりますよ。
多様な価値観を知って受け入れていくと、自分本位の考えがなくなり、物事を損や得でとらえないようになります。
ものの見方を変えるヒントや成功例については、こちらの記事を参考にしてください。
方法⑤他の人との比較をやめる
嫉妬やネガティブ思考から、損得勘定が強くなってしまう人は、「自分は自分」という意識を持ちましょう。
損得勘定で動く人のなかには、ただ漠然と「あの人よりも得をしたい」という感情に支配されている人もいますね。
自分と他人を比べることに意識が向いてしまい、他人が得しているだけで自分が損したような気持ちになってしまうのです。
「損か得か」は、個人の価値観によることが多くあります。
たとえば「高級ブランドを安く買えたこと」は得と感じるでしょうか。
ある人が「高いものが安い値段で買えたから得!」と答える一方で、別の人は「価格が高いからこそ高級ブランドなのだから、何だか価値が下がった気がして損」と答えるかもしれません。
「損か得か」は自分の基準でしかないので、他人と比べる必要はないとわかりますね。
自分軸をしっかりと持つことで、「あの人よりも得をしたい」という感情は捨てられるでしょう。
自分軸については、こちらの記事を参考にしてください。
方法⑥周りの人のことを心から信用する
損得勘定を捨てたいと考えたときは、自分が「この人は信用できる」と思う人を心から信用することが大切です。
信用していることが相手にも伝わり、精神的なつながりが強まってよい人間関係が築けますよ。
自分が損得勘定で動いている人は、「相手も損得勘定で動いているだろう」と考え、あまり人を信用しようとしません。
相手にはっきりと伝えていなくても、信用していない・されていないことは、人に伝わりやすいですよね。
たとえば営業や接客を受けた際、「この人は自社製品を売りたいだけの人」「この契約を取りたいだけなんだろうな」と感じてしまうことはありませんか。
営業や接客の際の態度や、言葉の節々に自分(自社)の利益だけを追求していることが表れており、自然と伝わってしまっているのです。
人を見極める必要はありますが、信用や信頼することで、メリットや利益ばかりを追いがちな付き合い方を変えられるでしょう。
方法⑦失敗やリスクを恐れすぎない
ビジネス面や人間関係において、できるだけ失敗やリスクを避けたいと思うのは自然なことです。
しかし、過剰に恐れてしまう場合は、失敗やリスクを即、「損」につなげている可能性があります。
失敗やリスクをして一時的に「損」をしても、失敗から学んだことを生かして成長できれば、「損」は将来の「得」を生んでくれますよね。
リスク管理は必要ですが、失敗の経験から学べることがあると思っていれば、挑戦に対して必要以上にブレーキをかけすぎずに行動ができます。
挑戦が不安になる理由や脱却法については、こちらの記事を参考にしてください。
損得勘定は合理的?損得勘定がプラスに働く場面とは?
- 重要な意思決定時に冷静な判断ができる
- リスク回避に役立つ
合理的、客観的な判断が必要な場においては、感情に流されることがない損得勘定は意思決定までの時間が早く、加えてリスク回避もしやすいというメリットがあります。
そのため、会社の利潤追求のための会議やミーティングでは、損得勘定で動くのは決して悪いことではありません。
一方で、自己肯定感を高めたり自己成長を促すといった内面的な面や、社内の人間関係の構築といったソフト面では、損得勘定で動くと状況が悪化する可能性が高くなります。
大切なのは、損得勘定で動くべき場面と、損得勘定を抜きに自分の感情や本当にやりたいことを優先するタイミングを見極め、バランスをとっていくことです。
まとめ
この記事では損得勘定で動くのをやめたいときにすべきことや、損得勘定で動く人の心理やリスクについて解説しました。
最後に、この記事をまとめます。
- 人には損失回避の法則があり、損得勘定で動くことは誰にでもある
- 損得勘定が強い人は周囲からの信頼が得られず、長期的に見ると損をする可能性がある
- 損得勘定で動くのをやめたいときは、感情を大切にして周囲に感謝し、見返りを求めない
- 損を損として捉えない視点を持ち、他人と比較せず、周囲を信用して、失敗した経験を成長につなげる気持ちを持つことが大事
- ビジネスの重要な意思決定では損得勘定で動くのはよい効果をもたらすことがあるため、場面やタイミングで使いわけることが大事
「自分は損得勘定が強いのでは?」と不安を抱えている人は、すでに自分が損得勘定で動きやすいことを自覚しており、そんな自分を変えるためのスタート地点には立っているということになります。
多角的な価値観を知り、今まで「損」だと思っていたことを「得」に変えられる思考力や行動力を身に着けていきましょう。