「忙しい」の口癖は自分の価値を下げる?成長できる人が使う多忙の言い換え3選
- つい「忙しい」と言ってしまう
- 毎日忙しくて心に余裕がない・・・
- 忙しくても、成長のチャンスは逃したくない!
「忙しい」が口癖になっている人は、「どうせ断られるだろう」と、はじめから相手にされなかったり、期待されなかったりしてチャンスを逃してしまうことがあります。
「忙しい」が口癖になると、自分の価値が下がっていってしまうでしょう。
では、いつも余裕があるように見える人や仕事でどんどん成長していける人は、「忙しい」をどのように言い換えているのでしょうか。
今回は、成長できる人が使う「忙しい」の言い換えや、「忙しい」が口癖にならないための習慣づくりについて解説します。
どうして忙しいのか、忙しさから解放されるにはどう行動するべきかを考えることで、チャンスが舞い込んできたときの受け皿を確保できますよ。
「忙しい」の口癖を見直し、自分の成長につながる新たなマインドを身につけてくださいね。
「忙しい」という人ほど自分の価値を下げる3つの理由
「忙しい」という口癖は、相手にマイナスな印象を与える場合があり、自分の価値を下げてしまいます。
相手の提案や相談を「忙しい」の一言で片づけると、相手は否定されたと感じ、「あてにならない」「もう頼まない」と敬遠されて、新しいチャンスや成長の機会を逃すきっかけになるからです。
ここからは、より詳しく「忙しい」という口癖が自分の価値を下げてしまう理由をみていきましょう。
理由①相手に「無能」と思われる
常に忙しそうにふるまうことで、あてにされなくなり、自分に対する信頼や信用が下がってしまいます。
「なぜかいつも忙しそうなのは、要領が悪いからなのではないか?」と、「忙しい」が口癖になることで、自分の能力や資質を疑われてしまうのです。
他にも、もうとっくに限界を超えているのに、仕事を断れなかったり、相手に言われるがまま引き受けてしまったりすると、全てが中途半端になり「あの人にはお願いしないほうがいい」と自分の価値が下がっていってしまいますよ。
忙しい状態は、一見すると充実しているかのように見えるかもしれませんが、自分の能力や資質を疑われる原因にもなることを知っておく必要があります。
自分で自分のことを「無能だ」と感じ、悩んでいる人は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
理由②評価される土俵に上がれない
忙しいふるまいばかり見せていると、「どうせ声をかけても断られるだろう」と期待されなくなってしまい、評価されるチャンスを逃してしまいます。
期待されない状態は、将来的に自分自身の価値や給料・昇進などの評価にも影響するでしょう。
自分が本当にやりたいと思っている仕事に誘われなかったり、挑戦できる環境にいるのに相手の目に留まらず、選択肢にもならなかったりするからです。
自分が仕事を頼む立場なら、断られたら困るので少しでも余裕のありそうな人に頼みたいですよね。
「忙しい」が口癖になっている人は、候補から除外するでしょう。
「忙しい」という口癖が原因で少しずつ相手との接点を失うと、期待されなくなってしまい、結果的に自分の価値を下げてしまいます。
相手の評価される土俵に上がるためには、むやみに忙しいふるまいをするべきではなく、相手が期待できるような余裕を見せることが大切です。
理由③自分の成長機会を失う
「忙しい」が口癖になると、余裕がないと自分自身が思い込んでしまったり、忙しい状態に満足してしまったりして、成長の機会を失ってしまいます。
「忙しい」と思い込むことで現状に満足し、挑戦や成長に目が向かなくなるため、未来のビジョンや将来を思い描くことを自分自身が妨げてしまうからです。
忙しいときは「できるだけ仕事を増やしたくない」「無難なところからこなしたい」と思うものですね。
クリアすれば成長できる課題が後回しになったり、できる範囲を自分で制限してしまったりするきっかけになり、自分で自分の成長を妨げる原因になります。
また、「こんなに忙しいから」「これだけやれば十分」などと、現状に満足して自分で限界を決めることも、成長の機会を失う行動です。
スキルアップを目指して資格の勉強をやろうと意気込んでも、「今日は忙しかったし、明日にしよう」「今は忙しいから暇になったら」と忙しい現状に満足し自分で線を引いてしまうと、いつまでたっても勉強を始めることはできませんよね。
「忙しい」と思い込む前に、「本当に忙しい?」と、現状を見直すことで、挑戦や成長に蓋をすることを防げます。
成長できない自分に悩んでいる人は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
本当に忙しい人は「忙しい」と言わない?!成長できる人は言っている多忙の言い換え3選
先ほどもあげたように、「忙しい」の口癖は、自分で自分の成長に蓋をしてしまう言葉でもあります。
できる人は「忙しい」と言って自分の可能性を決めつけず、頼まれた相手の状況や心境に配慮した返答ができ、成長のチャンスを逃しません。
ここからは、成長できる人の多忙の言い換えを3つ紹介します。
「忙しい」と思うときこそ、冷静に自分の置かれた状況を整理することで、成長のきっかけやチャンスをつかめるでしょう。
言い換え①自分の限界を決めない「大丈夫!」
「忙しい」と思っていると、焦りやイライラといった負の感情が先行し、冷静さを失いますね。
つい「忙しい」と言いそうになったら、「大丈夫」に置き替えることで一旦状況を受け止め、気持ちを切り替えてみましょう。
たとえば「急ぎの仕事ができてしまった、忙しいな・・」だとできるか不安になってしまいますが、「急ぎの仕事ができてしまった、けど大丈夫!私ならやれる!」と言えばできる気がしてきませんか。
「大丈夫!仕事の優先順位を見直してみよう」と、落ち着いて現状を把握するための、ワンクッションも入れられますね。
「忙しい」か「大丈夫」かで、自分の受け取り方はずいぶん変わります。
また、「大丈夫」という返事は、相手にも安心感が生まれ、この後のコミュニケーションも円滑に進む場合が多くありますよ。
ただし、「大丈夫!」と何でもかんでも引き受けるわけではありません。
できないことはきちんと理由を伝え、断りましょう。
忙しいけど巡ってきたチャンスを逃したくない、挑戦したいと思うときに、積極的に「大丈夫!」と置き換え、前向きな気持ちを持つことが大切です。
言い換え②新しい仕事や会話が生まれる「暇です」
「忙しい」と見栄で言ってしまっている場合は、「暇です」に言い換えて、新しい仕事や会話をどんどん呼び込みましょう。
頼みごとをする立場の人は、「相手に負担をかけて気が引ける」「断られたらどうしよう」と、大なり小なり不安を抱えているものです。
余裕があり快く引き受けられることをアピールすれば、相手も安心して頼みやすく、チャンスが巡ってくるでしょう。
たとえば、「今忙しい?」と聞かれて、「忙しいです。」と返事すると、本題に入る前に会話が終了してしまい、相手は不満を感じます。
しかし、「暇ですよ。」と返事することで、「話を聞きます」という姿勢を示し、相手に安心感を与えられます。
また、忙しいときこそ「暇です」と言うことは、自分自身の気持ちの切り替えにも効果があります。
先ほどの「大丈夫!」と同じように、自分の中に余裕を生みだすためのクールダウンにすることで、忙しいと思っていても案外何とかなったり、新しい気づきや成長に出会うきっかけになったりするでしょう。
「暇です」は、退屈してるわけではなく、相手の要求を受け入れる余裕があるという意思表示です。
積極的に暇になることで、新しいチャンスをいつでもつかめる準備をしましょう。
言い換え③本当に忙しくて手が回らないときの「来週なら!」
本当に忙しくて手が回らないときの「忙しい」は、「来週なら」「明日であれば」などの具体的な代替案に置き替えましょう。
相手の要求を断らないといけない場合でも、代替案をこちらから提示することでチャンスを潰さないことが大切です。
繰り返しになりますが、今がどんなに忙しくても、「忙しくて、できません。」と言うと、そこで会話が終了し、相手に見限られてしまいます。
しかし「今はできませんが、来週なら」と言えば、一旦、相手の要求を受け止められます。
融通を利かせてくれたり、今回は断ることになっても次また声をかけてくれたりと、チャンスが巡ってくる回数を減らさずに済むでしょう。
今は忙しくても、後になれば必ず予定を組み直せるタイミングはあるものです。
今の状況と少し先の予定を大きく見ることは、自分自身の心にも余裕を生み、落ち着いて状況判断ができる側面もあります。
忙しくても諦めることなく、代替案を積極的に提示し、チャンスがくるタイミングを逃さないよう心がけましょう。
「忙しい」という口癖の心理
「忙しい」と一口に言っても、人によって真意はさまざまです。「忙しい」の言い換えは、その時の心理やシーンにあわせて上手に活用することが大切ですよ。
では、どのような時や心境が、「忙しい」の口癖を生むのでしょうか。
ここからは、「忙しい」と言う人の心理を具体的にみていきます。
心理①本当に忙しくて時間がない
時間に追われ、自分が本当に忙しいと感じているときは、「忙しい」と言ってしまうでしょう。
しかし、この「忙しい」には、次の2つのパターンがあります。
- 与えられた時間に対してやることが多く、時間が足りない
- 時間配分や優先順位をうまくつけられず、要領が悪い
①の時間が足りないパターンであれば、自分の中で時間配分や優先順位が分かったうえで、限界を超えていることを客観的に見た「忙しい」状態です。
②の場合は、やらなければならないことの全体像が把握しきれず、時間配分や優先順位がわからないために、結果的に余裕がない主観的な「忙しい」です。
主観的な「忙しい」は、客観的な視点を意識することで解決できます。
明日までに仕上げないといけない資料の作成と得意先への訪問が重なって、「忙しい」と感じても、客観的に全体像を把握すると、資料を仕上げる時間と得意先を訪問する時間を計算し、計画的に行動できるでしょう。
時間がなくて「忙しい」と感じたら、主観的・客観的どちらの「忙しい」かを、落ち着いて考える習慣が大切です。
客観的な視点については、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
心理②やりたくないことを断りたい
やりたくないことを断る理由として、「忙しい」を使う人もいます。
「受けると面倒だから」「苦手な作業だから」など本当の理由を伝えるとトラブルになりそうなときに、「忙しいから、ごめんね」と断ってしまうケースです。
本当にチャレンジしたいことや会いたい人に会うためには、どうにかして時間をやりくりしようとしますよね。
できない理由が本当は分かっているにもかかわらず、「忙しい」のひと言で片づけてしまうと、頼もうとした相手の不信感につながるため、注意が必要です。
できない理由を伝えたり、「今日はできないけど、明日なら」など、相手の提案を受け入れる姿勢を示したりすることで、たとえ断ったとしても相手との関係を壊さずにすむでしょう。
相手の提案を受け入れつつ上手に断る方法は、こちらの記事をご覧ください。
心理③充実していると思われたい
忙しいアピールで仕事やプライベートが充実していると思われたい人も、「忙しい」を使いがちです。
見栄を張って「キャパが狭い」「どうせできない」などと、周りから低く見られたくないと予定を詰め込む人も、自ら忙しい状態をつくってしまいます。
暇だと思われたくなくて適当に「忙しい」とでっち上げたり、逆に急な用事を言われて「できない」と言いたくなくて無理をしたりした経験は、誰にでもあることです。
この場合、どちらの状態も「他人から見た自分」が考え方の中心になっています。
他人の軸で自分の行動を決めるくせがついてしまうと、本当にやりたいことや自分の考えがぶれてしまい、理想と現実のギャップに苦しんでしまうでしょう。
つい見栄を張ってしまうとお悩みの方は、こちらの記事をあわせてご覧ください。
大切なのは忙しいを口癖にしないための習慣作り
「忙しい」を口癖にしないためには、自分の置かれている状況を客観視することが大切です。
自分を客観的に見ることで、何が忙しいのか、なぜ忙しいのか、どうしたら解決するかを冷静に考えることができます。
「予定が3つも重なって、忙しい!」と数だけ見て慌てるのではなく、ひと息ついてそれぞれの内容や時間をあらかじめ確認し、自分の動きを整理しましょう。
そんなときに、先ほどの「大丈夫!」が役立ちます。
そして、状況を整理したうえで本当に忙しく、断らざるを得ないのであれば、正直に伝えましょう。
忙しい理由を説明したり、代替案の提示をしたりして相手に伝えることで、あなたの誠実さは伝わり、次につながる人間関係の構築にも有用です。
人間関係を良好にする具体的な方法については、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
今回は、「忙しい」の口癖を見直し、チャンスを引き寄せる方法について解説しました。
それぞれのポイントをまとめましょう。
- 「忙しい」の真意は人によってさまざま
- 「忙しい」を連発すると、自分の価値を下げてしまう
- 成長できる人は「忙しい」を言い訳にしない
- たとえ忙しくても、オープンな姿勢でいることで、チャンスが巡ってくる
- 断らないといけない場合は代替案を用意することが大切
- 断る時は自分の状況をしっかり把握し、誠意をもって接する
「忙しい」と感じたら、まずは冷静に状況を整理する習慣を意識しましょう。
状況を整理できれば、案外できることがあったり、思わぬ余裕が生まれたりします。
また、本当に断らざるを得ないのであれば、誠意をもって理由を説明したり、次につながる代替案で相手との関係を維持する努力も大切です。
意識的に「忙しい」と言ってしまうのを避け、自分に訪れるチャンスを最大限ものにしましょう。